2015年度に山形県議会議員が支出した「政務活動費」の一部が違法だとして、市民オンブズマン県会議が約2,200万円の返還を求めていた裁判について、山形地裁は11月28日、県に対し約125万円の返還を求める判決を言い渡した。
返還を求められた最高額は約44万円
判決によると、2015年度の政務活動費について山形地裁が「支出」と認めなかったのは、現職を含む県議会議員17人の計約125万円。
この記事の画像(5枚)返還を求められた最高額は、矢吹栄修議員の43万9,791円、次いで星川純一議員の40万575円となっている。
矢吹議員は、県政報告をする広報誌の発行費用を政務活動費から支出していたが、広報誌の裏面が地元財界人のインタビュー記事になっていて、県政報告とは関係がなく「費用の半分は使い道の基準に適合しない」と判断された。
「かなりの部分が棄却されている」
一方、返還を求められた24人のうち、7人の議員については返還義務はないとしている。
市民オンブズマン県会議・田中暁共同代表:
こちらが問題を提起した部分について、かなりの部分が棄却されているのは残念
市民オンブズマン県会議・外塚功共同代表:
議員において、きちんと税金が使われるよう監視したいという成果は今回も上がったと思うが、まだまだ追及の手はゆるめられない
控訴の判断は12月初旬に
市民オンブズマンは、控訴するかどうかについて12月初旬に判断するとしている。
判決を受け、吉村知事は「判決文の内容を精査し、今後の対応を検討したい」とコメントした。
また、県議会の森田廣議長は「今回の判決は8年前の支出に関するものであり、今後も政務活動費が適切に運用され、県民の理解が得られるよう取り組んでいく」と述べている。
(さくらんぼテレビ)