チェーンソーを振り回し、まるでロックスターのように観衆を激しくあおる人物。南米・アルゼンチンの大統領選挙で当選したハビエル・ミレイ氏だ。

「ばらまき福祉を切る」自国通貨のドル化も

アルゼンチンは、急激なインフレの進行で不況が深刻化している。

政府補助金の大幅削減を主張
政府補助金の大幅削減を主張
この記事の画像(18枚)

経済の再建策を争点に争われた大統領選挙で、“アルゼンチンのトランプ”とも呼ばれるミレイ氏は、政府補助金の大幅削減を主張した。

選挙遊説では、チェーンソーを手に「ばらまき福祉を切る」というパフォーマンスを展開。

自らの顔が描かれた巨大な100ドル紙幣を掲げ政策を主張
自らの顔が描かれた巨大な100ドル紙幣を掲げ政策を主張

また、自らの顔が描かれた巨大な100ドル紙幣を頭上に掲げ、自国の通貨をドルに切り替えて中央銀行を廃止すると主張している。

さらにSNSの動画では、ホワイトボードに貼り出された各省庁の札をはがしながら、こう宣言した。

ホワイトボードに貼った各省庁の札をはがして「観光省とスポーツ省、いらない!」
ホワイトボードに貼った各省庁の札をはがして「観光省とスポーツ省、いらない!」

ハビエル・ミレイ氏:
観光省とスポーツ省、いらない!交通省いらない!保健省いらない!

演説では「自由万歳!くそったれ!」とも述べていた。

ミレイ氏の決めゼリフ
ミレイ氏の決めゼリフ

そんなミレイ氏の決めゼリフは「わが国をもう一度、偉大な国にしよう」。

どこかで聞いた言葉。そう、アメリカのトランプ前大統領の口癖「Make America Great Again!(アメリカ合衆国を再び偉大な国にする)」だ。

トランプ氏はSNSでミレン氏に祝意の投稿
トランプ氏はSNSでミレン氏に祝意の投稿

トランプ氏は、SNSで「あなたはアルゼンチンを再び偉大な国にするでしょう」と投稿し、祝意を示した。

ばら撒き福祉の削減、中央銀行の廃止、自国通貨のドル化など、大胆な経済対策を掲げるミレイ氏が、こうした政策の助言者として挙げるのは5匹の犬の名前だ。

大胆な経済対策の助言者として、5匹の犬の名前を挙げた
大胆な経済対策の助言者として、5匹の犬の名前を挙げた

ハビエル・ミレイ氏:
私の4本足の子どもたち、コナン、マレー、ミルトン、ロバート、ルーカスにも感謝を述べたい。

ミレイ氏は、最初の愛犬「コナン」が2017年に死んで以降、アメリカの会社に日本円で約7400万円を支払い、コナンのDNAを使ったクローンの子犬4匹を手に入れた。

アメリカの会社に約7400万円を支払い、コナンのDNAを使ったクローンの子犬4匹を手に入れた
アメリカの会社に約7400万円を支払い、コナンのDNAを使ったクローンの子犬4匹を手に入れた

アルゼンチンの報道機関は、ミレイ氏がこの5匹の犬たちとテレパシーで対話をし、様々な助言を求めていると答えたと報じている。

まさに異次元の新大統領誕生で、アルゼンチンの方向性は大きく変わる可能性がある。
(「イット!」11月22日放送より)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(18枚)