平成を代表する応援歌を生み出した歌手のKANさんが11月12日に亡くなったことがわかった。61歳だった。多くの人が歌った“応援歌”を生み出したKANさんに追悼の声が広がっている。

「邦ちゃんのやまだかつてないテレビ」では山田邦子さんと共演

平成初期に放送されたフジテレビの人気バラエティー番組「邦ちゃんのやまだかつてないテレビ」。その番組の挿入歌として使われたのがKANさんの「愛は勝つ」だった。

1991年3月6日放送の同番組では、山田邦子さんが「きょうも何かの縁ですので、そういう方々全員に卒業おめでとうの意味を込めて、KANちゃんの『愛は勝つ』」と紹介すると、「心配ないからね 君の想いが 誰かにとどく 明日がきっとある」とおなじみのフレーズが流れた。

KANさんの「愛は勝つ」は200万枚超の大ヒット。
(オリコン調べ 2023年11月20日現在)

同番組でKANさんと共演した山田邦子(63)さんは、突然の訃報に驚いた様子で、
「ええっ!!嘘(うそ)でしょ?KANちゃんが?ごめんなさい、何も知らなかった。ショック!!」
と自身のブログにコメントをつづった。

非常に珍しい病気「メッケル憩室がん」治療中だったKANさん

KANさんは、2023年3月、自身のホームページで「メッケル憩室がん」であることを公表。音楽活動を休止し治療を優先すると明かしていた。

この“メッケル憩室がん”。消化器のがんにくわしい医師によると非常に珍しい病気だという。

ファミリークリニックひきふね・梅舟仰胤院長:
10万人に1人とか、かなり希少なガンになります。
メッケル憩室がんの人は、私自身は拝見したことはありません。
それくらい珍しいものです。

メッケル憩室は小腸の出口付近にできた袋状の突起物
メッケル憩室は小腸の出口付近にできた袋状の突起物
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梅舟医師によるとメッケル憩室とは、小腸の出口付近にできた袋状の突起物。2%くらいの人が持っていて、そこからがんができるのは、まれだという。

小渕健太郎さんやつんく♂さんが追悼投稿

KANさんの訃報に多くのアーティストから追悼の声が寄せられている。

コブクロの小渕健太郎(46)さんは自身のインスタグラムで、「KANさんの音楽は、未来へと響きます。今夜は、アルバムを聴きながら献杯。KANさん、安らかにお眠り下さい。」と投稿。

事務所の先輩・後輩の間柄だったミュージシャンのつんく♂(55)さんは自身のXで「KANさんの後輩でよかったと思う事ばかりです。KANさん、ほんま寂しいです。」と記した。

「どんなに困難でくじけそうでも 信じることさ 必ず最後に愛は勝つ」
KANさんは音楽で多くの人を励まし、勇気づけてきた。
「信じることさ 必ず最後に愛は勝つ」

(「イット!」 11月17日放送より)