全国1,000市区町村の2023年魅力度ランキングが発表された。福井のトップは福井市で、順位は202位。北陸三県を見ると、4位の石川・金沢市や95位の富山・黒部市など、大きく差が開く結果となった。
調査会社社長は、「金沢プラス福井」の周遊が魅力度アップに必要だと分析する。

「金沢には勝たれん」福井の魅力度

市区町村魅力度ランキングは、インターネット調査で20代から70代の男女約3万4,000人から有効回答を得た。全792市と東京23区、町村の一部185町村を合わせた1,000市区町村を対象とした。

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福井県のトップは、福井市で202位。231位の越前町、235位の越前市、343位の鯖江市などと続く。最も低かったのは、おおい町で982位だった。

北陸で最も魅力が低い結果となったことについて、福井県民に話を聞いた。

大野市(796位)出身の50代女性は「(金沢市は4位、福井市は202位だが?)福井の魅力をアピールできていないってこと?」と残念がっていた。

また、鯖江市(343位)の50代男性からは「福井県は、全国に知られるような、あまり有名なところがない」との意見も聞かれた。

そして福井市の女性(30代)は「石川県すごいと思う」と話し、80代の女性も「仕方ない、どうにもならん。金沢には勝たれん」と“完敗”の様子だった。

魅力アップの鍵は“感動”

この調査を行ったのは、ブランド総合研究所(東京)の田中章雄社長だ。福井市出身の田中社長は、福井県全体の市町の順位については「正直低いと思う」と話す。

ブランド総合研究所・田中章雄社長:
潜在力を比べると、あまりにも順位が低いと思う。福井県は恐竜を推してずいぶん頑張ってはいるが、まだまだ十分には浸透しきれていない

また、金沢市が4位と全国トップクラスのブランドがある理由について、田中社長は「関心を持つ人が増えた」ためと分析する。

ブランド総合研究所・田中章雄社長:
北陸新幹線の延伸が大々的に報道され、それをきっかけに金沢に興味関心を持つ人が増えた。これまでは兼六園や街並みが興味を持たれていたが、最近人気が高いのが「ひがし茶屋街」だ。その人気が金沢の人気を押し上げているというのは間違いない

田中社長によると、福井が魅力アップを図るためには「感動」がキーワードになるという。

ブランド総合研究所・田中章雄社長:
感動すると人に伝えようとするし、再現したくて再訪したりする。感動をいかにつくっていくかが、今後の将来性を高めていくには不可欠だと思う

恐竜プラス福井にしかない魅力を

調査データでは、福井県内の代表的な観光スポット「東尋坊(坂井市)」や「大本山永平寺(永平寺町)」は50代以上の世代からは評価が高い。ただ、20代から40代では評価は低い。

福井県が“浮上”するにはどうすればよいのか? 福井県民に聞いた。

勝山市(644位)の10代女性は、「建物が少ない。ショッピングモールを増やすべき」と提案。一方、福井市の70代男性は「今のままそっとしておいてほしいという気持ちが強い。アピールしても太刀打ちできない」と話していた。
また、あわら市(386位)の20代男性からは「何があるのか知れ渡っていない気がする。アピールをして何があるかを明確にできれば」と課題を指摘する意見も聞かれた。

現在、金沢止まりの北陸新幹線は、2024年3月16日に福井県内まで延伸する。福井の認知度を上げて、行ってみたい県になるための方法を聞いた。

ブランド総合研究所・田中章雄社長:
金沢の魅力は強い。金沢プラス福井。北陸の中で連携し、回遊現象が起きることで興味を持つ人も増える。恐竜推しだけではだめで、福井にしかない魅力を構築できれば、もっと上がっていくと思う                              

(福井テレビ)

福井テレビ
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