4日、1991年から30年以上にわたって活動してきた、捕鯨母船「日新丸」が引退した。

日新丸は、27回にのぼる南極海への航海をし、反捕鯨団体などからの数々の妨害行為を乗り越えてきた。

捕鯨母船“日新丸”が引退

捕ったクジラを解体・冷凍できる、世界で唯一の捕鯨母船「日新丸」。

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4日、山口県下関港で多くの人に出迎えられ、最後の航海を終えた。

1991年から30年以上にわたって活動してきた船内は、あちこちサビだらけ。

27回にのぼる南極海への航海は、苦労が絶えなかったという。

2006年1月には、環境保護団体「グリーンピース」のボートに囲まれ、放水銃で応戦する場面もあった。

また、2008年3月には、反捕鯨団体「シー・シェパード」から悪臭のする液体が入ったボトルを投げつけられたこともあった。

当時の映像では、「酪酸ボトル持ちました!左舷ウィング注意してください!投げました!投げました!」と船員が叫んでいた。

「本当によく頑張ってくれました」

妨害行為を何度も受けながら、日本の捕鯨文化を支えてきた日新丸。

共同船舶・所英樹社長は「ボロボロになって、これ以上は動けないというところまで、本当によく頑張ってくれました」と感謝の言葉を述べた。

日新丸は、2024年2月ごろをめどに廃船となる。その後は新たな母船・関鯨丸が役目を引き継ぐ予定だ。
(「イット!」 11月8日放送より)

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