「驚安の殿堂」が新たなサービスをスタートさせる。

量販店「ドン・キホーテ」を運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は、来年2月からオリジナル電子マネー「majica(マジカ)」アプリの会員に向けて、値下げサービスを開始するのだ。

(出典:パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)
(出典:パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)
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「majica」とは、ドン・キホーテをはじめアピタやピアゴなどで使える電子マネーだ。スマホで使える「majicaアプリ」はカード類がなくても会員登録してmajicaのサービスを使うことができ、会員数は約1300万人。

このmajicaアプリに、11月末頃に「マジボイス」という新機能が追加される。「マジボイス」の主要コンテンツの1つが、会員が店舗で買った商品に「いいよ!」 または「ビミョー」の2択で評価する「正直レビュー」だ。

正直レビュー(出典:パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)
正直レビュー(出典:パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)

なお購入してない商品にもコメントをつけることは可能で、評価やコメントのランキングがひと目で分かるようになることから、納得感のある買い物をサポートするとしている。

「評価が高い商品」数点を一定期間値下げ

そして来年2月からは、正直レビューで評価が高い商品の中から毎月5~10点を選び、一定期間値下げするという。この値下げする商品を購入できるのはmajicaアプリ会員のみで、また商品によっては購入点数を制限する場合もあるそうだ。

さらに「マジボイス」のもう一つの主要コンテンツとして、店で気づいたことや商品の使い方に関するアイデアなどを会員が自由に投稿できる「おしえて掲示板」も設置。「正直レビュー」と「おしえて掲示板」に寄せられた声は、今後立ちあげ予定の「マジボイス実現委員会」で、店舗や商品改善に反映されるという。

(出典:パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)
(出典:パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)

日頃から値段を気にしている人にとっては、見逃せないサービスになるかもしれない。しかし、値下げする商品は具体的にはどうやって決めるのか? また、どのくらい値下げするのか?

株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの担当者に聞いてみた。

お客さまの声を真摯に受け止めるために

――なぜ新たな値下げサービスなどを導入することに決めたの?

当社は2021年2月のPB「情熱価格」のブランドリニューアル時に「ピープルブランド宣言」を行って以来、商品に焦点を当て、顧客最優先主義、すなわちお客さまにとって最も都合のいいお店への実践に努めてきました。

昨今の消費者をめぐる環境は、インフレに伴う「原価高騰」が続き、あらゆる業種で値上げが相次ぐ状況です。これらのわたくしたちを取り巻く環境を考えますと、これからのPPIHは商品だけでなく、価格や店舗体験に至るまで、お客さまの声を真摯に受け止め、変えていくことが必要なのではという考えに至りました。

そこで今回、価格やお買い回りの利便性、接客対応などのあらゆるお買い物体験に関するお客さまの声を集め、 “お客さまにとって最も都合のいいお店=ピープルストア” になるべく、マジボイスを立ち上げることにしました。


――値下げする商品は、どうやって決める?

評価の順位を勘案にして決定します。ただ必ずしも上位5~10の商品がそのまま値引きされるとは限りません。


――どのくらいの値下げを予定している?

詳細についてはお答えできませんが、お客さまにお買い得感を感じていただき、ご納得いただける価格を目指します。

(出典:パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)
(出典:パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)

SNSなどに商品や店へのコメントを書き込んだことのある人もいるだろうが、そんな意見を交わす場を店舗側が提供するようだ。「マジボイス」を使えば、もしかしたらあなたの投稿が「ドン・キホーテ」の価格や店舗環境に反映されるかもしれない。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。