最近、長野市内などで小さな虫が無数に飛び交っている。その正体は、「雪虫」と呼ばれるアブラムシの仲間だ。専門家は大量発生の原因は「今年暑かったことが関係しているのでは」と推測している。人体への影響についても聞いた。

空中を飛び交う大量の小さな虫

11月7日昼すぎの長野駅前。

顔の前で手を振ったり、服を手で払ったりする人の姿が目立った。

その理由は、無数の小さな虫が辺りを飛び交っているのだ。

街の人は「服に付いたり、子どもの口に入ったり心配」、「洗濯物に付いて、家の中にも入ってきちゃう、困る」と、苦々しい表情を浮かべた。

長野市では、10月下旬頃からこの小さな虫が目立つようになり、好天に恵まれた3連休も、市内各地で飛び交う様子が見られた。

虫が飛び交う(長野駅前 11月7日)
虫が飛び交う(長野駅前 11月7日)
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「雪虫」アブラムシの仲間

一体この虫の正体はー。

昆虫の生態に詳しい信州大学理学部の東城幸治教授によると、これは「雪虫」と呼ばれるアブラムシの仲間で、県内でも例年、雪が降る前の時期に飛び交う様子が見られるという。ただ、今年は特に多いようだ。

あまりの多さに「ここまでたくさん出ているのは私も見たことがない」と驚いている。

大量発生の原因は「今年暑かったことが関係しているのでは」と推測している。

昆虫の生態に詳しい信州大学理学部・東城幸治教授
昆虫の生態に詳しい信州大学理学部・東城幸治教授

アレルギー体質の人は注意を

心配されるのが人体への影響。

「基本的に害はない」とのことだがー。

東城教授は、「あれだけ大発生していると、吸い込むことでアレルギー体質の方が体調悪くなることも考えられる。対策としては、マスクは有効だと思う」と話す。

「雪虫」と呼ばれるアブラムシの仲間
「雪虫」と呼ばれるアブラムシの仲間

冬を目前にして、大量に飛び交う「雪虫」。

東城教授によると、今後、気温の低下とともに数も減っていくだろうということだ。

大量に飛び交う「雪虫
大量に飛び交う「雪虫

(長野放送)

長野放送
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