冬の味覚の王様、越前がにの漁が11月6日に解禁された。福井県によると、近年の保護政策により、今シーズンの資源量は過去10年で最高水準になる見込み。県内の漁獲可能量は昨年より約30%多い455トンで、期間を通じて安定的な漁獲となりそうだ。

飲食店は「おいしいカニの提供」と「点検」を

11月2日、坂井市の嶺北三国消防署がカニのゆで場がある飲食店や鮮魚店など11施設を点検した。

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三国町の浜坂鮮魚店では、ガスや灯油の配管に傷や腐食がないか、使用可能な消火器が設置されているかなどを念入りに確認した。

嶺北三国消防署・斉藤博悦消防司令:
寒くなり、火災が増える時期になった。事業者はおいしいカニを提供していただくとともに、点検をお願いしたい

資源保存の取り組みが実を結ぶ

10月、県水産試験場海洋資源研究センターが福井県沖の越前がにの漁獲対象となる推定資源量を発表。今シーズンは過去10年でオス・メスともに最も高い水準になるとした。

オスは2022年より約65%多い3,348トン、メスが約4%多い1,001トンと推定。国から割り当てられた福井の漁獲可能量は、2022年より約30%多い455トンとなった。

福井県は2013年からメスのセイコガニの漁期を短縮するなど資源保存の取り組みを実施。資源量が回復し、2023年は安定した漁獲が見込まれている。

最上級ブランド「極」は260万円で落札

越前がに漁は11月6日に解禁だったが、強風の影響で43年ぶりに初日の漁を見合わせた。
9日、3日遅れで漁を開始。重さ1.5キロ以上といった基準をクリアした最上級ブランド「極(きわみ)」も水揚げされ、260万円で落札された。

漁の期間は、オスのズワイガニが2024年3月20日まで、メスのセイコガニは2023年12月31日までとなる。

また「ズボガニ」とも呼ばれる脱皮したばかりの水ガニの漁期は、2024年2月20日~3月20日となる。

(福井テレビ)

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