29日、中国東部・安徽省では、27日に急死した李克強前首相への献花に訪れた人々が長蛇の列を作っていた。一方、当局は各地で人々が集まっていることに対し、新たなデモにつながる可能性を警戒している。

献花に長蛇の列

29日、中国東部・安徽省。

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27日に急死した李克強前首相への献花に訪れた人々の列は途切れず、供えられた花は数え切れないほど集まり、大きな壁のようになっていた。

李前首相は、2023年3月まで中国のナンバー2の立場にいて、かつては習近平氏のライバルとまで呼ばれた人物だ。

少年時代を過ごしたといわれる住宅は供えられた花で取り囲まれ、李前首相の父親が暮らしたゆかりの地も、まるで花畑のようになっていた。

当局は新たなデモを警戒

一方、献花の現場には、多くの警察官の姿があった。

中国当局は、追悼の動きが政権批判につながることを警戒していた模様だ。

実は2022年に、中国各地でゼロコロナ政策への不満を訴えるデモが発生。当局は、政府批判につながる集会を警戒してきた経緯がある。

今回も、李前首相の死を悼み、各地で人々が集まっており、当局は新たなデモにつながる可能性を警戒。学生の追悼集会などを禁じる動きなども確認されている。
(「イット!」 10月30日放送より)

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