京都の宇治川で10月、「幻の鵜飼」が披露された。プロたちが大注目のその技とは?1000年以上の伝統を誇る「宇治川の鵜飼」。鵜匠が長い綱を使って鵜を操り魚を捕らえるもので、主に7月から9月に行う夏の風物詩となっている。

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その宇治市に10月、全国から鵜飼に取り組む関係者が集結し、各地域での鵜飼の特徴や課題について意見交換をする「鵜飼サミット」が開かれた。

鵜飼“幻の技”が復活

その中で、注目を集めたのが、宇治で生まれ“ウッティー”と名づけられた鵜たちが行う「放ち鵜飼」だ。鵜匠と鵜をつなぐ大事な綱を使わない鵜飼で、魚を捕って戻ってくるかは「鵜」次第。 信頼関係がないとできない高度な手法のため、20年以上前に途絶えていた。

復活させようと動いた鵜匠たちが9年前、全国で初めて鵜の人工繁殖に成功。大切に育て続けた結果、去年見事に復活させ、満を持して、全国から集まった関係者の前で披露されることになった。

本番当日、全国の鵜飼が集まる中、綱を外したウッティーたちが放たれた。 鵜匠の「ウッティーおいで!」という呼びかけに答え、ウッティーたちは、魚を採り、次々と鵜匠の元に戻ってきた。

しかし、お客さんや他の地域の鵜飼のもとへ飛んで行ったウッティーもいた。

鵜匠:
青色のウッティー、九州の鵜飼いに出ないかスカウト中でした

プロの注目を集める中、放ち鵜飼は無事終了。ウッティーはすっかり人気者だ。

山口・岩国市から来た鵜飼:
愛情を感じるんですけれども、ちゃんと戻ってきたり戻ってこなかったりも含めて素晴らしいと思いました

復活した伝統は全国へと広がっていくのだろうか。

(関西テレビ「newsランナー」10月25日放送)

関西テレビ
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