ジャニー喜多川元社長による性加害問題を受け、2日、ジャニーズ事務所が記者会見を開いた。

東山紀之社長は会見で、現ジャニーズ事務所を廃業し、17日付で社名を「SMILE-UP.」に変更することを明らかにした。

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東山紀之社長:
現在のジャニーズ事務所、社名を変更いたします。つまり、自分たちでジャニーズ事務所を解体し、被害に遭われた方々に真摯に向き合いながら、最後まで補償を行い、新しい会社でファンの方々と一緒に、新しい未来を切り開いていく。これが私たちのビジョンです。喜多川氏と完全に決別する決意を示すため、社名を10月17日付で「SMILE-UP.」と変更していきます。それではここで藤島氏より、現在の考えをしたためたレターを言付かっておりますので、井ノ原の方から代読させていただきます。

井ノ原快彦氏(藤島前社長の手紙を読み上げ):
叔父ジャニー・母メリーが作ったものを閉じていくことが、加害者の親族として私ができる償いなのだと思っております。ジャニーがある種天才的に魅力的であり、皆が洗脳されていたのかもしれません。ジャニー喜多川の痕跡をこの世から一切なくしたいと思います。皆様の前でお話したいことを、過呼吸にならずにお伝えできる自信がなく、このようなお手紙にさせていただきました。

“ジャニーズ”が付くグループの名前も変更に

会見では、質疑応答も行われた。

Q.新会社について
東山紀之社長:
エージェント会社といたします。新会社の立ち上げにあたっては、僕自身が代表取締役社長に就任をさせていただき、井ノ原が副社長に就任する予定です。藤島氏は一切出資を行わず、取締役にも入りません。

Q.関ジャニ∞やジャニーズWESTなど、ジャニーズという名前がついているグループの名前は?
東山紀之社長:
たくさんのファンの方に、愛されてきた名前ですから、本人たちもすごく葛藤はあると思うんですね。ただ、やはり変えていくと。

Q.被害者への補償について
東山紀之社長:
(被害者の)心のケアが大切になりますので、対話を重ねながら(被害の)実態をですね、掴んでいくことは大事になっていくのかなとは感じております。傷ついたものをしっかりと癒やしていく。その上で補償のことは考えていきたいと考えてます。

廃業には「正直驚きました」…救済内容には疑問呈す

この会見を見ていたのは、ジャニー喜多川元社長から性加害を受けたとする「ジャニーズ性加害問題当事者の会」副代表の石丸志門さん。

ジャニーズ事務所が廃業することに対し、驚きの声を上げた。

Q.新会社の話が多いがどう思うか

ジャニーズ性加害問題当事者の会副代表・石丸志門さん:
新会社のことよりも、廃業するという判断は正直驚きました。そこまで考えていたんだなというのは、驚きましたね。廃業するという前提で話が進んでいるのであれば、補償救済については、少し希望が持てるのかなというふうに考えております。

一方、被害者救済の内容については疑問を呈した。

Q.補償について具体的な内容が出ていないが。

ジャニーズ性加害問題当事者の会副代表・石丸志門さん:
時効の点を考慮しないというだけで、補償額については法の下に検討するというふうに聞こえました。果たしてそれで被害者が納得するのかというのは。もちろん金額の問題ではないんですけれども、大きな懸念の部分ではあります。

東山社長が3人の被害者と対話したことに関しては…。

ジャニーズ性加害問題当事者の会副代表・石丸志門さん:
会っていないよりはいいと思うんですが、少なくとも当事者の会は誰もそういう機会がないので。一日も早く当事者の会のメンバーも会っていただきたいと思うところですね。

一刻も早く、被害者の声を届けたいとしている。
(「イット!」10月2日放送より)