S人口が全国2番目に少ない島根県。9月27日公表された9月1日現在の推計人口は64万9,679人で、1973年の統計開始以降初めて、65万人を下回った。人口減少に歯止めがかからない状況が続いている。

人口減少にあきらめの声も…

1951年に作られた島根県民の歌「薄紫の山脈(やまなみ)」。「九十万の県民の…」と歌われ、約70年前、島根県の人口が90万人だった時代の名残をとどめている。

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島根県の担当者:
ついに65万人切ってしまいました

島根県庁では、最新の人口を表示するパネルの数字が修正され、担当する職員もため息をついた。9月27日に発表された9月1日現在の島根県の人口は64万9,679人。

2014年に70万人を切ってから9年で約5万人の人口減少が進んでいる。

この結果に県民からは「山陰だからしょうがない気もします。産業もあんまりないし」、「もっと店とか増えてほしいです。(島根を)出たかったです」など、人口減少は仕方がないとあきらめの声が聞かれた。

人口が65万人を割り込み、県の担当者は危機感をあらわにした。

島根県政策企画局・飯塚修司政策企画監:
(島根県から)出ていく人をいかに少なくするか、その代わりにいかに入ってもらうかが重要になってくる

コロナ禍で地方在住を選ぶ人が増加

人口減少に歯止めがかからないなか、かすかな希望になっているのが「移住者」だ。

島根県政策企画局・飯塚修司政策企画監:
コロナ禍で、田舎の暮らしの良さが再認識されたところが多分にあると思う

島根県によると、コロナ禍で地方在住を選ぶ人が増えたことなどから、2022年度、移住者が3,463人と2年ぶりに増加に転じた。

県の最重要課題として、人口減少対策を掲げる丸山知事は、「若者の県内就職やU・Iターンの促進などに取り組むとともに、東京一極集中を是正し、企業と雇用を地方に分散させる政策の実施を国に求めていく」とコメントした。

お隣の「鳥取県」でも深刻な人口減少続く…

一方、人口が全国最少の鳥取県は2021年に55万人を割り込んでからも減少が続き、9月1日現在の推計人口は53万7,768人。こちらも減少に歯止めがかからない。

人口減少のペースが加速するなか、全国46位の島根県、47位の鳥取県にとって、その対策はまさに“待ったなし”の課題になっている。

(TSKさんいん中央テレビ)

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