2022年6月ごろ、山形・酒田市の悠々の杜で盗まれた鉄製の「カブトムシのモニュメント」が、約15km離れた池の中で見つかった。この夏ならではの「偶然」が起こした発見劇に設置者も複雑な思いだ。

SNSで発見 15km離れた池に…

「カブトムシのモニュメント」は9月17日、高温と雨不足の影響で水位が数メートルも下がっていた山形・酒田市升田の「数河の池」のヘリで見つかった。

偶然発見した人のSNS
偶然発見した人のSNS
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その日の朝、モニュメントの設置者であるNPO法人会員の新楯康さんが、池で偶然発見した人が写真を投稿しているのをSNSで見つけたことがきっかけだった。

NPO法人「ひらた里山の会」 新楯康さん:
コメントの中に「カブトムシのオブジェが捨ててある」と。これは、と思った

1年3カ月ぶりに戻ってきたモニュメント
1年3カ月ぶりに戻ってきたモニュメント

盗難から1年3カ月を経て、鉄製のカブトムシはさびてお尻の部分に穴が開き、右足は強い力が掛かったのかゆがんでしまっていた。

モニュメントの体長は約1.3メートルで、鉄製のため重さは10数kg。固定していたワイヤが切られた上で盗まれていて、設置していた悠々の杜から発見された池までは約15km離れている。

NPO法人「ひらた里山の会」 新楯康さん:
持って行った人が、その後新聞などで報道されたので怖くなって、池に捨てたのではないか

異常な猛暑がもたらした“奇跡”に複雑

例年ならば水の下に隠れて発見は難しかったはずだが、この夏の異常な猛暑が起こした思いがけぬ“奇跡”に新楯さんも複雑な思いだ。

発見時の様子
発見時の様子

NPO法人「ひらた里山の会」 新楯康さん:
みなさん猛暑で大変だったが、その猛暑のおかげで飛んできたカブトムシ

――カブトムシが終わった時期に戻ってきた?

NPO法人「ひらた里山の会」 新楯康さん:
皮肉ですね。神様の思し召しでしょうか

モニュメントは修復して再び設置する予定で、警察は引き続き窃盗事件として捜査を進めている。

(さくらんぼテレビ)

さくらんぼテレビ
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