マイナポイントの申し込み期限が9月末に迫る中、この期限を悪用した詐欺メールなどが急増していて、総務省が注意を呼びかけている。

最大2万円分 申し込み期限迫る「マイナポイント」

2023年9月23日、福岡・博多区役所の窓口には、土曜日の祝日にも関わらず午前中から多くの人が訪れていた。その目的はマイナンバーカードの受け取りだ。

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訪れた市民:
ギリギリになりました。期限が迫っていたので来た

マイナンバーカードの取得者に対して、最大2万円分のポイントが付与される「マイナポイント」、その申し込み期限は9月末だ。

マイナポイントを申し込むためには、各自治体で「マイナンバーカード」を受け取り、窓口やネットで手続きを行う必要があるが、2023年8月25日の時点で2,000万人ほどが申し込みを行っていないという。

松本剛明総務相(当時):
マイナポイントを申し込みいただける方のうち、7,000万人を超える方には申し込みをいただいておりますが、約2,000万人の方がまだ申し込みをされていないという状況

福岡市によると、2023年2月までにカードの申請を終えたものの、まだカードを受け取っていない市民が約3万3,000人いるという。9月に入り、窓口を訪れる人が増えているというが、現在のところ混乱などは起きていないということだ。

博多区役所 市民課・植田まり課長:
マイナンバーカードの利活用も広がっていて、色んなことを便利に使っていただけたらいいなと思っているので、早めの受け取りをよろしくお願いいたします

悪質「マイナポイント詐欺」が急増

一方、このマイナポイント期限が悪用された、いわゆる「マイナポイント詐欺」が問題となっている。

「ポイントの有効期限が近づいています」などと書かれた詐欺メールを通して、実際にアクセスした画面を見てみると、そこにはマイナンバーのキャラクター「マイナちゃん」がいるが…これは「ニセモノ」!

さらには「総務省」のロゴもあるが…これも「ニセモノ」!

だまされて氏名や住所、クレジットカードの情報などを入力してしまうと悪用される可能性がある。

実際に詐欺メールが届いたという女性に話を聞いた。

詐欺メールが届いた女性(電話取材):
左上にちゃんとロゴがウサギのマークで描いてあって、マイナポイント事務局って下に書いてあって、自分のポイントを見るってボタンがあるので、かなり押してしまいそうでした

「保有ポイントを見る」の文字のところを思わずクリックしそうになったというが…。

詐欺メールが届いた女性(電話取材):
「ちょっと日本語がおかしいな」という部分があって…。?(のマーク)が変なところに付いているなって

この女性は、クエスチョンマークの位置などから詐欺メールだと気付くことができたと話す。

こうした「マイナポイント詐欺」に関する問い合わせ件数は、2023年4月から300件前後で推移していたが、9月に入り急増して1,500件を超えている。1カ月で約4.6倍だ。

なぜこれほど急増したかと言うと、まだポイントを受け取っていない人が2,000万人いると8月25日に総務省が会見で発表したためだ。この「駆け込み需要」に便乗した詐欺が横行しているとみられている。

「クレジットカード情報の要求」に注意

マイナポイント期限を悪用した詐欺メールだが、ホンモノとニセモノを見抜くポイントは2つあると言われている。

まず「日本語が不自然」であるという点。例えば、変なところにクエスチョンマークが付いていたり、マイナポイントが「ミナポイント」になっていたり、デザインは洗練されている一方で、日本語が不自然なところが多々あるという。

そして、もうひとつが「クレジットカードの情報を求められる」という点だ。実際にマイナポイントを申請する際、カード番号の入力は全く必要のない情報なのだ。入力を求められた時点で「これは詐欺だ」と警戒する必要がある。

(テレビ西日本)

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