9月2日、バスケットボールのワールドカップでパリ五輪の出場権を獲得した日本。対戦国だった「カーボベルデ」とは、一体どんな国なのか?長期滞在した日本人男性に、魅力や歴史などについて聞いてみた。

マグロ漁を通じて日本とは“浅からぬ縁”

カーボベルデはアフリカにある大西洋の島国で、ポルトガル語で「緑の岬」という意味。

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面積は4,033平方kmで滋賀県程度の広さ。人口は56.2万人。日本に大使館はない。外務省によると、現地にいる日本人はわずか「2人」だ。

日本人にほとんど知られていない国・カーボベルデだが、詳しく知っている人がいる。映像クリエイターの片岡力也さん(32)だ。

片岡さんは、世界一周の新婚旅行でカーボベルデに立ち寄った時、不運にもコロナ禍に見舞われた。空港は封鎖されて、解除されるまでの1年2カ月間、現地にとどまることを余儀なくさせられた。

「食いぶち」を得るために、現地で観光などのプロモーションビデオを作って100本以上を発信し、それが評判を呼んで政府の目に留まり、ついには東京五輪で現地組織委員会のアンバサダーに就任した。カーボベルデの首相とも会談したそうだ。

片岡さんによると、カーボベルデの魅力は「自然」。透き通った海に雄大な山々、手付かずのエリアも多いという。

意外な日本との接点としては「すし店が多いこと」。カーボベルデ近海はマグロの漁場だということで、1960年代は多くの日本のマグロ漁船が訪れ、カーボベルデの港を拠点にしていたそうだ。

さらに、そこから日本ルーツの「歌」も生まれた。

片岡さんによると、日本の船員がカーボベルデの土地を「最高だよ」と称えたところ、現地の人がそれをまねしてできた曲が「saiko dayo」。今では国民の誰もが知っている曲だという。

肝心のバスケットボールについては、片岡さんによると「街中でやっている人は見たことない」とのこと。一番人気はサッカーだそうだ。

(東海テレビ)

東海テレビ
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