きょう9月1日、関東大震災からちょうど100年の節目を迎えた。

この100年で首都圏では耐震化などが進む一方、今後想定される首都直下地震では、高層ビルの揺れによる被害など新たなリスクもある。

「長周期地震動」に「災害デマ」100年前にはなかったリスク

1923年(大正12年)9月1日正午前に起きた、M7.9の巨大地震。

1923年(大正12年)の関東大震災では、死者・行方不明者10万5000人の被害が出た
1923年(大正12年)の関東大震災では、死者・行方不明者10万5000人の被害が出た
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死者・行方不明者10万5000人で、当時の東京市の約4割が焼けたほか、沿岸部では直後に津波が押し寄せた。

高層化が進むなど、この100年で新たなリスクも生じている
高層化が進むなど、この100年で新たなリスクも生じている

あの日から100年。

再開発などによる高層化が進む一方、いつ起きるか分からない首都圏の地震で特に懸念されるのが、超高層ビルで大きくゆっくり揺れる「長周期地震動」だ。

今、関東大震災と同じ地震が起きたら…。

地震の揺れや被害の様子を再現できる施設で、高層フロアの揺れを体験
地震の揺れや被害の様子を再現できる施設で、高層フロアの揺れを体験

高層フロアがどう揺れるか、地震の揺れや被害の様子を再現できる清水建設技術研究所(東京・江東区)の施設で体験した。

棒に捕まり、踏ん張る記者。かなり強い揺れだ
棒に捕まり、踏ん張る記者。かなり強い揺れだ

記者がしっかり棒を握って立っていても、立っていられないほどの揺れ。

地上階は突き上げるような揺れ、棚などが倒れる被害が想定される
地上階は突き上げるような揺れ、棚などが倒れる被害が想定される

地上の震度は6弱、突き上げるような揺れで、棚などが倒れる被害だ。

35階相当の高層階では、強い横揺れの「長周期地震動」。左右に大きく揺れ、机や椅子がスライドするように動く
35階相当の高層階では、強い横揺れの「長周期地震動」。左右に大きく揺れ、机や椅子がスライドするように動く

それに対して35階相当の高層オフィスでは、やや遅れてくる強い横揺れ。

椅子などが大きく左右にスライドして、動く様子が分かる。

首都圏の災害では、高層ビルのエレベーター停止などのリスクがあるほか、SNSなどによるいわゆる「災害デマ」などのリスクもある。

地震が起きたときにどう行動し、正確な情報を入手するか、事前の備えが重要だ。

(「Live News days」9月1日放送より)

フジテレビは当時の多くの映像や写真、手記などから100年の時を経て伝えられる関東大震災の真実と、首都直下地震に備える現代への教訓について、特別番組で伝える。

「イット!×わ・す・れ・な・い特別編 関東大震災100年の真実」9月3日(日)午後4時~午後5時25分 フジテレビなどで放送予定(「51st フジサンケイクラシック 最終日」放送延長の際は、放送時間短縮または休止の場合あり)

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