官房長官や自民党の参院幹事長などを歴任し、2023年6月に死去した青木幹雄氏の「お別れの会」が、29日、東京都内のホテルで開かれた。お別れの会には、岸田首相をはじめ、約1000人が参列し、故人に別れを惜しんだ。
岸田首相は、「青木先生の言葉には不思議な力があった。青木先生の言葉で、幾度となく政治が前に進み、時代が動いたことを私たちは知っている」と述べた。
さらに岸田首相は、青木氏と最後に会ったのは2022年11月の早稲田出身者の食事会だったとした上で、「その時に『あなたの信じる道をいけばよい』という言葉をかけてもらった。日頃は寡黙だが、その時の優しい微笑みが忘れられず、今も私の脳裏に焼き付いている」と振り返った。
また、早稲田大学「雄弁会」時代からの盟友・森喜朗元首相は、「私にとっては、父親でもあり、兄貴でもあり、先生でもあった。本当に長い間ありがとうございました」と述べた。
青木氏は、地元・島根県で、竹下登元首相の秘書を務めた後、1986年の参院選で初当選し、1999年に小渕内閣で官房長官として初入閣。2004年には自民党の参院幹事長に就任した。
「参院のドン」と呼ばれた青木氏は、議員を引退した後も、政界に大きな影響力を持ち続けた。