モアイ像で知られる南米チリのイースター島で、富山県高岡市の可西舞踊研究所が公演をした。立ち入りが規制されているモアイ像の前で特別にパフォーマンスを披露したメンバーは、神秘の島のパワーやエネルギーを感じたと語る。
特別にモアイ像前で創作舞踊を披露!
南太平洋に浮かぶ世界遺産・イースター島。

およそ900体のモアイ像が残る「絶海の孤島」だ。

この神秘の島で、高岡市を拠点に活動する可西舞踊研究所が創作舞踊を披露した。
派遣されたのは研究所のメンバー6人で、海外公演の実績があるとして「劇団文芸座」とともに現地の芸術祭に招かれた。特別な舞台に向け、可西晴香代表が基本の振り付けを考え、メンバーはおよそ1カ月の稽古を経て、イメージを膨らませてきた。

踊りに込めたのは「祈り」の心だ。
可西舞踊研究所 可西晴香代表:
祈ることで、いろんなところに伝わって信じたり愛につながり未来につながる。今があるから次があるという大きなイメージで、大自然に向かいたいという思いで作った

富山から飛行機を乗り継ぎおよそ30時間、モアイ像の保存のため観光客の立ち入りが規制されるなか、現地に到着したメンバーにモアイの聖地・タハイ地区でパフォーマンスを披露する特別な許可が下りた。
岩肌に雑草が生い茂り、足元もままならない大自然の中で、波や風の音、太陽の光をうけながらメンバーはそこで感じたインスピレーションを表現した。

可西舞踊研究所 片岸香里さん:
気持ちが突き抜けるような何とも言えない気持ちになった。自分の体の中からあふれる感情だけでできたというのは貴重な経験

可西舞踊研究所 横田ほの華さん:
自然の力から、そこで踊らせて頂けたことでパワーやエネルギーをすごく感じた

民謡盛り込んだステージでは大きな反響
そして翌日の芸術祭では、こきりこやおわらなど富山の民謡を盛り込んだステージ「日本の響き」を披露した。

詰めかけた800人の観客からは掛け声や手拍子が自然と沸き起こり、大きな反響があったという。
可西舞踊研究所 桂井優依さん:
すごく楽しかった。周りの自然もそうだが人の温かさを感じた島。人と接する時の温かさや人を思う気持ちを踊りながら表現できたらいい

メンバーは「今回の公演で感じたことを、それぞれが今後の創作活動に生かして、いつか富山の皆さんにも披露したい」と語る。
可西舞踊研究所 可西晴香代表:
感性を次の作品にみんながつなげていってくれたらいい。思いや発想がつながっていくことを心から願う
(富山テレビ)