富山テレビでは「山の日スペシャル」として8月9日から11日の3日間、北アルプス立山一帯をめぐり、生中継で夏山の表情を伝えた。ここにしかない夏山の絶景をたっぷりと伝える。

岩と雪の殿堂「剱岳」を目指し出発

初日は、立山・黒部アルペンルートの観光拠点、標高2,450メートルの立山室堂を出発し、カラフルなテントが並ぶ、雷鳥沢キャンプ場へ向かった。

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キャンプ場には還暦を迎えたお祝いで、関西から登山にやってきた男性グループも。

還暦を迎えた仲間を祝い乾杯
還暦を迎えた仲間を祝い乾杯

男性グループ:
かんぱーい!

夏山を眺めながら、思い思いの時間を過ごしていた。

ライブ配信の様子
ライブ配信の様子

2日目。今回は登山中の様子を、YouTubeなどでライブ配信するという、初の試みを行った。

この日は雷鳥沢キャンプ場から、標高差約500メートル、標高2,760メートルの剱御前へ。

台風の影響で強い風が吹き込み、重い機材を背負っているスタッフは体がもっていかれそうになる瞬間もあったが、出発から約2時間半、剱御前に到着。

すると、目の前には剱岳(標高2,999メートル)の姿が!

矢野美沙アナウンサー:
とってもきれいな岩と雪の殿堂です。もうきょうの私には、剱岳が優しい表情に見えます。ゴツゴツした岩山、やっぱりかっこいいですね~。迫ってくるような迫力があります

その剱御前から30分ほどの別山の山頂には、雪解け水がたまった「硯ヶ池」がある。江戸時代、立山信仰の布教に用いる護符などを作る際に、この池の水で擦った墨汁を使ったという。

”山の妖精”「オコジョ」との出会いも

中継の準備をしていると、体長20cmほどの「山の妖精」とも呼ばれるイタチ科の動物「オコジョ」の姿が。

オコジョは絶滅が危惧されている動物で、貴重な姿を見ることができた。

夕暮れ時の北アルプス。天を突くような岩峰が、夕陽を浴びて輝いていた。

急な岩場が続く最大の難所

3日目。この日は、別山、真砂岳、富士ノ折立、大汝山の4つのピークを経て、立山の主峰、雄山山頂に向かう。

出発して間もなく、別山尾根からは、はるか遠くに富士山が見える。立山と同じく、日本三霊山のひとつだ。

この日の最大の難所は、富士ノ折立に向かう登り。急な岩場が続く。

矢野美沙アナウンサー(YouTubeより):
ちょっと今一生懸命登ってます。こんな感じ!

ようやく登り詰めたスタッフは…。

中継スタッフ:
ふがいない。しっかり疲れました。まだ雄山まで行ってないのに…

大混雑する大汝山
大混雑する大汝山

立山の最高峰、標高2015メートルの大汝山は大混雑。

ーーどうですか、きょうの立山は?

登山者:
もう最高。天気も良いし。涼しいし

大汝山の隣にそびえるのが、立山の主峰、雄山(標高3,003メートル)だ。

大勢の人でにぎわう雄山の山頂
大勢の人でにぎわう雄山の山頂

矢野美沙アナウンサー:
雄山に到着しました!山頂です。すごいにぎわいですね。大勢の方が登ってきています

「山の日」のこの日、山頂の雄山神社峰本社では、今シーズンで最も多い702人が祈とうを受けたという。

4歳児:
ひとりでのぼった!

富山・氷見市から来た家族:
2人でやって来ました!おばあちゃんがもうヘロヘロで、途中何回も休みながら。ここまで来られたね、良かった

夕方6時。最後に立山はブロッケン現象という、谷間にたちこめてきた霧に背後から太陽の光が差し込み、自分の影の周りに虹の輪が浮かび上がる絶景を見せてくれた。

雲上の北アルプス。ここにしかない景色に出会うことができた。

(富山テレビ)

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