先週の大雨による被害の全貌が見えてきました。
住宅浸水は富山県高岡市を中心に県内で170棟あまりにのぼり、新田知事は国に復旧支援を求める考えを示しました。
今月7日から8日にかけて県内全域に降った大雨。
特に県西部で雨脚が強まり、12時間降水量は砺波市で204ミリ、南砺高宮で192ミリ、氷見市で176.5ミリと8月の観測史上1位を記録しました。
県は12日に最新の被害状況を発表しました。
人的被害では、黒部市の81歳の男性が、雨漏りの修繕作業中に自宅2階の屋根から転落し死亡。
高岡市では2人が重軽傷を負いました。
住宅などの浸水は、高岡市で床上・床下合わせて155棟。
射水市で7棟、氷見市で6棟。
黒部市、小矢部市、南砺市でそれぞれ1棟となっています。
また高岡市、氷見市、小矢部市の田んぼ合わせて31.2ヘクタールで冠水するなど農業にも被害が出ています。
新田知事は12日の会見で、国に復旧支援を求める考えを示しました。
*新田知事
「大きな被害なので、何らかの支援を政府からもらえれば。『激甚災害』になるかは、被害金額を積み上げているところなので、今の段階では私からは何も言えない。被害額が積み上がったところで、最終的に国が判断する」
一方、大雨が降る前は県内は記録的な水不足となっていました。
今回の大雨で、ダムやため池に若干の改善傾向は見られるものの、依然として貯水率50%を下回っているダムもあり、新田知事は「渇水傾向であることは変わりなく、まだまだ予断を許さない状況」だとしました。