激しい音を立てて流れる、濁った私都川。

鳥取県東部の八頭町は8月15日午後4時過ぎ、449世帯1160人に緊急安全確保を発令。警戒レベルは最も高い「レベル5」で、鳥取・八頭町によると町を流れる私都川が氾濫したという。

けが人などの報告は今のところないということだが、家屋の床下浸水や道路がえぐられるなどの被害の報告があるという。

気象庁は、台風7号による大雨で既に災害が発生している可能性が極めて高いとして、鳥取市北部と南部に大雨特別警報を発表。この台風で大雨特別警報が出されるのは、これが初めてだ。
土砂崩れで家が押しつぶされる 車も流され道路陥没
京都・綾部市の集落では、山奥で土砂崩れが発生し、道路が川のようになっていた。

大量の木が家屋を押しつぶし、辺り一帯が土砂に襲われていた。

台風7号は午前5時前に和歌山県に上陸。風や雨が強まるとされる、進路の右側にある京都府北部では被害が拡大した。

正午前の京都・福知山市大江町。激しい雨が降る中、交差点には流木、泥まみれになった洗濯機や冷蔵庫などが流されていた。


家財道具が流された家の人:
上の山から水が流れてきたんで。
(Q. あの洗濯機は?)
あれはウチのですね、あの自転車も。
(Q. 何時頃ですか?)
夜中の1時くらいだったと思う
午前1時ごろは、台風上陸の4時間ほど前の時間帯だ。

午前0時半過ぎ、集落を襲ったおびただしい量の濁流。映像には住民の「うわーひどい。どこまで来るん」という声が記録されていた。道路は川と化し、空には稲光も確認できる。

家財道具が流されたという住民の自宅へ案内してもらうと、道路は流れ出た土砂で埋め尽くされていた。
家財道具が流された家の人:
この川が、本来なら溝をトンネルを通って流れるんですけど、ここが全部ふさがって、上に流れた

氾濫して集落を襲ったのは、この小さな川の水だった。
福知山市坂浦では、午前1時前までの1時間に8月の観測史上最多となる83.5ミリの「猛烈な雨」を観測。その雨により、住宅にも水が押し寄せたのだ。

家財道具が流された家の人:
このくらい(扉の上あたり)まで水が来ていたんで、その水圧に負けて扉が開いて。中に車があったんですけど流されて

濁流により車も流され、重機で土砂の搬出作業が行われていた。

台風による被害が相次いだ福知山市。横に流れる水路が詰まり、雨水が道路上に流れ出したことで陥没が起きたという。

また、福知山市大江町の小谷地区では集落が孤立状態となった。

お盆休みの列島に上陸した台風7号。被害は京都市の中心部にも及んでいる。
ビルの窓ガラス粉々、鴨川は濁り突風も
午前8時半ごろ、京都市伏見区では強風に煽られ、京セラ本社横にある駐輪場の屋根が吹き飛ばされた。


被害は京都の繁華街にも広がっている。

午前11時半ごろ、下京区木屋町。開きっぱなしになったビルの窓が強風で揺れ、窓ガラスは割れて粉々になって地面に散らばっていた。

普段は憩いの場となっている鴨川の水は濁り、激しい濁流と化していた。四条大橋では突風が吹き荒れ、傘が壊れてしまう人の姿も多く見られた。


激しい雨となった観光地の嵐山。臨時休業の店が多く、外国人観光客は「ボートに乗る予定だったけど、中止だったので周りを散歩しました」と困った様子。


京都・舞鶴市では、市内を流れる伊佐津川の橋が一部流された。


この橋は歩行者と自転車専用の木造の橋で、増水した際には橋全体が壊れないように一部が流される仕組みになっているということだ。
(「イット!」8月15日放送)