うだるような暑さが続く今夏。飲みたくなるものと言えば、やはりビール。福岡・北九州市ではビールがさらにおいしくなるイベントが各地で開かれている。
海から眺める「工場夜景」
2014年から始まった「ビアクルーズ」。新型コロナの影響で4年ぶりの開催となり、この日は約60人が訪れていた。
小川ひとみリポーター：
北九州市の小倉港の市営渡船の乗り場です。これから「ビアクルーズ」が出港します
船室でも「かんぱーい！」。デッキでも「かんぱーい！」。このビアクルーズではビールやハイボール、ソフトドリンクが飲み放題。乗船客は美しい夕日を見ながら、気持ちよさげに過ごしていた。
ビアクルーズの航路は、小倉港から若戸大橋を抜け、奥洞海へ向かい、折り返して小倉港に戻ってくる約2時間の船旅だ。
出港して15分、見えてきたのは若戸大橋。ビールを飲みながら夕暮れせまる若戸大橋を潜り、乗船客も大満足の様子だ。
船内ガイド：
日本製鉄の九州製鉄所八幡地区の戸畑エリアということになってまいります
船上で味わうビールも格別だが、辺りが暗くなるとビアクルーズ最大の売りの風景が…。
乗船客：
北九州市は、観光の政策で、“工場萌え”とかもやってましたし、北九州を元気にしたいという思いがありまして、今日は友だち、みんな来ていただいてこの絶景を楽しめるということです
工場群の明かりを活用した「工場夜景」だ。立ち上る水蒸気に煌々（こうこう）とともる工場の明かりが見えてきた。乗船客もカメラのシャッターを押す手とビールを飲む手が止まらない。
戸畑区と若松区を結ぶ若戸大橋。さらに日が落ち、深紅に染まるライトアップは深い陰影と重圧感を感じさせる。かつては東洋一と呼ばれた大橋の真下を潜るクルーズならではの光景に乗船客もくぎ付けになる。ルートが折り返しのクルーズだからこそ行きと帰りで違う景色が楽しめるのだ。
乗船客：
想像よりも迫力があって、工場の夜景もそうだし、船の揺れとかも久しぶり。海の上に立っている感覚が面白かったです
乗船客：
こんなに楽しいと思わなかった。感動しました
「関門汽船」中村優子さん：
船に乗って、お酒飲んで、夜景も楽しんで、日頃できないようなことができるので、思う存分いっぱいお酒飲んで楽しんでもらいたい
山頂でパワーアップした食事も楽しんで
続いての舞台は、海から山へ。
ケーブルカーアナウンス：
これよりケーブルカー、発車いたします
約10分間、ケーブルカーに乗って向かったのは、八幡東区の皿倉山。標高622メートルの展望台では「星空ビアガーデン」の営業が始まっている。皿倉山山頂で絶景を堪能しながらのビアガーデン開催は2023年で13回目。この絶景を目当てに、日が沈む前から客が続々と集まっていた。
例年、大人気のイベントとなっているが、2023年からは食事のコースもパワーアップした。新たに作られたコースは、牛ロースや豚バラなどがそろった「BBQコース」に、コロッケやソーセージなどお酒に合うメニューを詰め込んだ「おつまみコース」。
特にこだわっているのが、どちらのコースにも添えられている「唐揚げ」。外側は鶏肉の皮で丸めて特製の塩だれを漬けた一品だ。
小川ひとみリポーター：
周りが皮で包まれているので、外側はカリッと、中はしっかりとジューシーに仕上がっています。おいし～い
夜景と花火がコラボレーション
そして、日が沈むとキラキラと輝く夜景が見え始めた。
小川ひとみリポーター：
午後8時です。辺りも暗くなり、目の前には大パノラマの夜景が広がっています。ビールが進みますね～
涼しい山頂で100億ドルの夜景といわれる眺めとビールの相性は抜群だ。
そんな中、客がビールとおいしい料理をそっちのけで、花火に夢中になっていた。実はこの日、若戸大橋の周辺では「くきのうみ花火の祭典」が開かれ、北九州市の夜景に花を添えていた。
フィナーレは若戸大橋から流れ落ちる光のカーテンのような「ナイアガラ」。なかなか見ることができない夜景と花火のコラボの圧倒的な美しさに客は酔いしれたようだ。
でもやっぱり最後はビールが飲みたくなるようで…。
来場客：
ビール、最高においしい。こんなビール初めて飲みました
来場客：
夜景が本当にきれいなのでロマンチックなところで、男3人でお酒を飲めるのが非常にいい
来場客：
花火を見られて食べて飲めるというのが最高です
「新九協同」濱田龍介さん：
右を見ても左を見ても、どこを見てもいろいろな景色と風情が楽しめますので、ぜひその景色を楽しんで、すごくいい思い出になると思いますので、ぜひその際にはレストランのこだわりの一品も味わっていただきたい
ビールと楽しめる夜景スポット。この夏、特別な夜のひとときを過ごしてみてはいかが？
（テレビ西日本）
