サルによる農作物被害が急増している山形・戸沢村で、新たにソバ畑の被害が確認された。村は8月3日に緊急の対策会議を開き、より強力な連発式花火の追加配布や、電気柵の助成要件の緩和などあらゆる手段を講じて出没を封じ込めていくことを確認した。

100頭超えのサルがあらゆる農作物を食い荒らす

会議の冒頭、加藤文明村長はいら立ちを口にした。

山形・戸沢村 加藤文明村長
山形・戸沢村 加藤文明村長
この記事の画像(11枚)

戸沢村・加藤文明村長:
地域みんなで追い払ってもらう。その意識づけをもう一度住民にお願いに行かなければならないと思っている

サルが“我が物顔”でかっ歩する戸沢村角川(つのかわ)の平根地区の被害は深刻だ。

この日は田んぼの稲穂を食い荒らしていた。ジャガイモやカボチャなどあらゆる野菜が被害に遭い、住民や猟友会が監視を強化しているが、また被害が出た。

7月22日、休耕田にサルが出没時、休耕田にはまだ何も栽培されていなかったが、10日後の8月1日、住民がソバの種をまいた途端、100頭を超えるサルが再び現れ、種を土から掘り出し、約12ヘクタール分を食べ尽くしていったという。

「電気柵」助成要件の緩和など検討

急増する被害を受けて、村は8月3日に緊急の会議を開き、当面の対策を協議した。平根地区の被害は約10年前からで、数百頭のサルが3つほどの群れを成し、出没を繰り返している。

緊急三役・関係課長会議(戸沢村役場)
緊急三役・関係課長会議(戸沢村役場)

担当職員:
(ジャガイモの)種イモは、柵を乗り越えられて被害が発生している

村が支給した爆竹やロケット花火での追い払いにもサルはすぐに慣れ効果を上げておらず、村ではより強力な連発式花火の追加配布や、電気柵の助成要件の緩和などを検討していくことになった。

戸沢村・加藤文明村長:
人に危害が加われば大変なことになる。そうならないよう今のうちにしっかりと対応していく

村は実態を把握しきれていない集落もあるとして、8月下旬に住民座談会を開き意見や要望を吸い上げることにしている。

(さくらんぼテレビ)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(11枚)
さくらんぼテレビ
さくらんぼテレビ

山形の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。