新型コロナウイルスの規制が緩和されて自由に旅行やイベントを楽しめるようになり、愛媛県内でも観光客の姿が多く見られるようになった。特に若い世代を中心に愛媛が「かわいい」スポットとしても愛媛が人気となる中、今、地元愛にあふれるNEW「かわいい」に注目した。
埼玉からの観光客：
めっちゃよかったです、温泉。飛鳥乃温泉
韓国からの観光客：
韓国から来ました。松山市はきれいで大好きです
東京からの観光客：
なんかレトロでかわいい
道後商店街振興組合 石田匡暁理事長：
昔は、団体客・高齢の方々が非常に多かったイメージなんですが、（今は）若いお客さまが非常に多いなと感じます。女子受けする街に、どんどん洗練されてきましたね
「愛媛の良さを通じて愛媛に恩返しを」
今、若い世代を中心に写真に映える「かわいい」スポットとして注目を浴びている愛媛。その「かわいい」の裏にさまざまな戦略あり！
作り手の思いや、商品の魅力に迫った。
活気が戻ってきた道後商店街に、2022年11月にオープンした菓子店「inaho（いなほ）」。
入ってみると、一面、おしゃれなドライフラワーで天井が覆われた、何とも「かわいい」空間が広がっている。こちらで売られているのが…。
inaho・三橋奈美さん：
こちらのポン菓子です
四国山地の清らかな水で育まれた西予市野村町の米を使ったポン菓子。10種類ほどのフレーバーがあり、愛媛産の生乳を使ったキャラメル味や、愛媛らしい伊予柑味などが並ぶ。タイミングが合えば、できたてのポン菓子も味わえる。
黒田麻梨奈記者：
作りたてということもあって、ほんのり温かいですね。しっとりしていて、優しい甘さが広がります
そんなinahoの「かわいい」戦略とは？
inaho・三橋奈美さん：
若い方にも気軽に手に取っていただきたいと思いもあり、このようなパッケージにしております
ネイビーを基調としたパッケージのモチーフは、ずばり、愛媛の伝統工芸のとなっている織物「伊予かすり」。地元の若手デザイナーとタッグを組み、愛媛の文化を表現しつつ、もらってうれしくなるようなデザインにしたいと思いを込めた。
inaho・三橋奈美さん：
愛媛には昔からお祝い事ですとか、結婚式などのおめでたいときに、ポン菓子を送る風習がございます。そういった愛媛の文化というものを、大切にしながら皆様に（愛媛の食材を）お届けしたいと思いがあり、ポン菓子を提供しております。愛媛のおいしいもの、愛媛の良さを通して、愛媛に恩返しをしていけたらいいなと思います
カプセルトイを使った「かわいい」戦略
道後にはほかにもこんなNEW「かわいい」も！
黒田麻梨奈記者：
新しい道後土産として人気沸騰中なのが、こちらのカプセルトイです
カプセルトイの中身は、ネオンカラーが目を引くチャームや、アクセサリーだ。
ウラ道後デザイナー・森若菜さん：
最近、レトロ系のものがすごくブームになっていて、それを道後のデザインに組み合わせたらおもしろいものができるんじゃないかと作らせていただきました
「温泉マーク」に「坊ちゃん団子」など、松山や道後を代表するものをモチーフにしている。
ウラ道後デザイナー・森若菜さん：
かわいいモチーフって道後の身近なところにいっぱい溢れているので、モチーフに入れさせていただいてるのが多いかなと思います
取材中も、お客さんが次から次にやってくる。
購入したお客さん：
漢字の湯がよかった～、でもこれもかわいいから…
週末には100個以上も売れ、品切れになることも多いチャームやアクセサリー。こちらの「かわいい」戦略とは？
ウラ道後デザイナー・森若菜さん：
一緒に皆さんで作っていきたいと思っていて、インスタグラムで、どんなカラーやデザインが欲しいですかと、皆さんに聞いていて、みんなで盛り上げるグッズを作っていきたいなという形でやらせていただいてます。実際にお客さんの声をもとに作られたアクセサリーもあります。「愛媛らしい「みかん」をイメージしたカラーが欲しい」というリクエストから、インスタグラムでアンケートを取ったところ、一番人気となり商品化しました
ウラ道後デザイナー・森若菜さん：
インスタグラムとかでも、「道後のお土産に知ってほしいよね」と言って下さる地元の方がすごくいらっしゃって、それもすごくうれしい。旅の思い出になるような地元を代表できるものを作れれば
神社の“おみくじ”で愛媛の良さを伝える
松山の海の玄関口三津浜にあり、古くから地元の人に愛される「三津厳島神社」。こちらで見つけた愛媛の「かわいい」は…。
黒田麻梨奈記者：
ことしも早いもので、もう半年が過ぎました、下半期の運勢が気になるというみなさん、こちらのかわいいおみくじで、占ってみませんか?
2023年の初詣にあわせて登場した三津厳島神社オリジナルの「い～予感みくじ」。
愛媛名物の「伊予柑」と「いい予感」をかけたユーモア溢れるおみくじ。張り子細工で一つ一つ作られていて、素朴なかわいさがポイント。企画したのは、三津厳島神社のアイデアマン禰宜の柳原永祥さんだ。
三津厳島神社・柳原永祥禰宜：
地元三津浜の守り神ということでお祀りをさせていただいていますので、三津の良さ、愛媛県の良さを知っていただきたいという強い思いを持ってさせていただいてます
戦略として利用したのがSNS。
「い～予感みくじ」に、顔を描く提案をしてみたり、季節ごとにあわせたフォトスポットを設けたりと、さまざまな工夫を凝らしてSNSで発信をしている。
三津厳島神社・柳原永祥禰宜：
もっと神社に楽しんでいただきたい、地元のものを知っていただきたいと思いから、このような形でさせていただいてます。SNSで情報発信を始めてから、お若い方、県外からのお参りの方が増えるようになりました
コロナ禍で参拝客が減る中、「かわいい」を発信し続けたことで、インスタグラムのフォロワーは1,500人UP、若い参拝客も増えたという。
三津厳島神社・柳原永祥禰宜：
御朱印だったり、おみくじだったり、いろいろと花手水等々工夫をしておりますので、神社のすがすがしい空気の中で楽しんでいただければと思います。（コロナが緩和されてきたので）少しずつ楽しい思い出を作っていただきたいと思ってます
inaho・三橋奈美さん：
（コロナが明けて）これから世界中の方や日本中の方にこの道後の観光地に来ていただけるかと思います。愛媛の良さを通して、愛媛に恩返しをしていけたらいいなと思います
今、話題の愛媛の「かわいい」を取材すると、そこには「地元を盛り上げたい」というアツい思いが詰まっていた。
（テレビ愛媛）
