沖縄・宮古島付近で起きた陸上自衛隊ヘリコプター事故で、死亡した隊員の「葬送式」が18日、熊本市の健軍駐屯地で営まれ、岸田首相が弔辞を述べた。
殉職した隊員の「葬送式」は、18日午前に営まれ、岸田首相のほか、浜田防衛相、小野田防衛政務官らも出席した。

岸田首相は弔辞の冒頭、「国の存立を担う崇高な職務に殉じた自衛隊員に対し、首相として、謹んで哀悼の誠を捧げる」と述べた上で、「自衛隊の関係者のみならず国民の誰もが隊員の無事を心から祈る中で、賢明な捜索活動が行われたが、今日この日を迎えることとなったことは、痛恨の極みだ」と語った。
そして、「南西防衛の要衝で、強い覚悟と責任感をもって、職務の遂行に全身全霊を捧げていた隊員を失ったことは、我が国にとって大きな痛手であり、無念でならない」と述べた。
さらに、「愛する家族を失った遺族の深い悲しみを思うと、胸塞がる思いを禁じ得ない」と語った。

その上で、隊員らを「強い使命感を持って、立派に使命を果たした」として「遺志を受け継ぎ、国民の命と暮らしを断固として守り抜き、世界と地域の平和と安定に貢献するために全力を尽くすことを誓う」とした。

4月に起きたヘリ事故では、当時の第8師団長ら6人の死亡が確認され、行方不明のままの4人も状況から死亡したと判断されている。
(画像:陸上自衛隊西部方面隊提供)