去年1年間に山で遭難した人は、過去最多の3506人にのぼり、およそ半数が60歳以上だった。
警察庁によると、去年起きた山岳遭難は、おととしから380件増えて3015件で、遭難した人は、おととしから431人多い3506人だった。いずれも統計が残る1961年以降最多。
遭難した人の50.7%が60歳以上で、1779人にのぼった。
目的別では、山菜や茸採りが減った一方、ハイキングやスキー登山を含む登山が77.8%で最も多かった。
また、高尾山や秩父山系など首都圏近郊での遭難者が増加しているという。
コロナ禍が落ち着き、アウトドアなどの外出が増えて、閉鎖されていた山小屋が開放されたことが一因とみられている。警察庁は、ドローンを活用した捜索や合同救助訓練などを強化する方針。
一方、去年起きた水の事故は1346件で、おととしより49件減少、水難者は15人増えて1640人だった。
死者・行方不明者が最も多かったのは海での水難事故で、全体の半数にのぼった。しかし、中学生以下の場合、河川での水難事故が最も多く、過半数を占めた。警察庁は、これから夏に向けて注意を呼びかけている。