6月に入り、紫外線が増加したことで「日焼け」が気になる季節になった。肌の日焼け対策に気を遣う人も多いが、肌だけでなく実は「目」も日焼けする。症状と予防法を専門医に聞いた。
目の日焼けは「冷やす」ことが重要
目は外部からの直接的なダメージを受けやすい器官だ。紫外線で強い刺激を受けると、目は日焼けする。福井市にある「みのり眼科」の医師・杉本佳彦院長は、肌の日焼けとの違いを次のように説明した。
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「みのり眼科」杉本佳彦医師:
皮膚が日焼けすると、水ぶくれができて数日後に肌が剥がれる。目の場合は、日焼けが短時間で起きることが多い。長い時間外にいればいるだけ症状が出る可能性がある
![紫外線は6月から秋にかけて増加](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/f/e/700mw/img_fea27954e4131bc4fb862a5a40181cd0360503.jpg)
紫外線は1年のうち6月から強くなり、秋まで強い水準で推移する。「みのり眼科」でも6月頃から患者が増加する傾向があり、特に屋外で部活動をする中学生・高校生の患者が多いという。普段聞きなれない「目の日焼け」には、どんな症状が現れるのか。
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「みのり眼科」杉本佳彦医師:
最初は、白目部分の結膜の表面に細かい傷がつくことが多い。傷を治そうと血流が増え、充血してくる。傷が悪化すると黒目の角膜表面にも傷がつくことが多く、痛みが出てくる
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充血が長引くと、傷口から細菌が感染するリスクが高まる。慢性的に結膜(白目)に傷がついている状態が続くと「瞼裂班(れんけつはん)」という結膜が黄色く盛り上がる症状が出たり、盛り上がった結膜が角膜(黒目)に侵入する「翼状片(よくじょうへん)」を引き起こす。角膜の中央に侵入してくると、視力にも悪影響を与える恐れが出てくる。
目を日焼けした場合の措置として、重要なのは「冷やす」ことだ。
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「みのり眼科」杉本佳彦医師:
痛みと炎症を和らげるため、冷やすといい。保冷剤をハンカチにくるみ、当てるだけでも楽になる
使用してはいけない目薬も
症状を和らげるには、目薬の使用も効果的だ。しかし「充血を抑える目薬」は使用しない方が良いという。
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「みのり眼科」杉本佳彦医師:
充血をとる目薬には血管収縮薬が入っている。原因が治っていないのに血管を収縮させると、かえって悪化する。慢性化すると血管収縮薬が効かなくなり、充血が強くなることも。そういう薬は使用を避けてほしい
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慢性化した充血や、目に違和感が続けば、それは危険サイン。早めの病院受診を呼びかけている。
サングラスは横からの光も遮るタイプを
目を日焼けから守るには予防が大切だ。杉本医師はサングラスの着用などが効果的と話す。
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「みのり眼科」杉本佳彦医師:
紫外線を避けるのが一番。日傘や帽子、サングラスが特に効果が高い
![横からの光も遮るタイプのサングラス](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/3/c/700mw/img_3c57f454c6ece8636dae97807a6930e1352865.jpg)
サングラスについては、横からの光も遮るタイプがオススメ。一見、普通の眼鏡に見えるタイプでも、紫外線をカットする機能がついているものがある。コンタクトレンズにも紫外線カット機能がついているものがある。
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「みのり眼科」杉本佳彦医師:
屋外スポーツをされる方は、帽子やサングラスを恥ずかしがらずにかけてもらうのが一番。最近では指導者側でも理解のある方も多い。この取り組みがもっと広がっていけばいい
(福井テレビ)