熊本の野球界に新たな一石を投じる。「火の国サラマンダーズ」の神田康範社長が5月26日に会見し、来季からセ・パ12球団の2軍戦へ参入したい意向を正式に表明。2023年7月中旬までをメドに、増資や新たなスポンサー獲得に乗り出す考え。
去年、独立プロ野球で日本一に
火の国サラマンダーズは、2022年に独立プロ野球の日本一に輝き、今季も九州アジアリーグで首位を走っている。

このような中、2024年からセ・パ12球団、いわゆるNPBの2軍戦が12チームから14チームに拡大することを受け、サラマンダーズは5月25日に臨時の株主総会を開催。NPB2軍戦に参入する方針が正式に承認されたという。

また、参入後の運営にかかる費用を約8,000万円~1億円と試算。株式を新規で発行し、資本金を現在の1億円から2億円まで増資するほか、新たなスポンサーの獲得にも乗り出すと発表した。

火の国サラマンダーズ・神田康範社長:
7月中旬までに運営費のメドが立った場合にのみ、NPB2軍戦参加申請をしようと思っております
NPB側への申請期限は7月31日。
課題は資金と設備
独立リーグとは、プロ野球の球団の中でNPB(日本野球機構)のセ・パ12球団とは独立して活動し、全国に7リーグ、30チームある。
これまでは交流戦程度だった12球団との関わりが、大きく変わろうとしている。

セパ12球団の2軍が2024年から14球団に拡大されることになっていて、このプラス2の球団に手を挙げようというのが今回の火の国サラマンダーズの動き。
そんな中、課題となるのが資金面と設備面。加入手数料・参加預かり金が必要で、遠征費など球団を運営するコストが増加する。また、恒常的に使える球場と室内練習場などの設備が必要になる。

資金面に関しては、スポンサー増や営業の強化で乗り切ることができるが、球場問題は施設が足りない熊本では喫緊の課題。

また、参入のメリットとしては、試合数が140試合と倍になり、興行の機会が増え、熊本県民としてはレベルの高い試合を見る機会が増える。
また、選手たちが目標とするNPB球団へ、直接アピールする機会が増える。
(テレビ熊本)