4月17日、「イット!」が訪れたのは、山梨・甲州市にある果樹園「みはらしの千果園」。

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ここでは、人気のフルーツ“シャインマスカット”を栽培している。

訪れた日は、ブドウの実に成長を促す薬品をつける作業が行われていた。

みはらしの千果園 坂田武史代表:
薬品をつけてみて、それでちょっとチャレンジしてみようかな。木によって症状もまた違うので

ここ数年、生育途中のシャインマスカットに深刻な異変が相次いでいるという。

みはらしの千果園 坂田武史代表:
ここら辺に、花が咲かない状態のやつが出てきてしまうんですね。それを開花異常(未開花症)というふうに呼んでる。深刻な問題ですね。一番人気のあるブドウじゃないですか

開花異常が起きたシャインマスカットを見ると、粒が大きかったり小さかったりと不揃いの上、粒に変形も見られる。

これは「未開花症」と呼ばれる開花異常によるもので、粒が変形したものは売り物にはならないという。

年による異なる?…シャインマスカットの異変

あと約1週間で開花の時期を迎える“シャインマスカット”。高級ブドウの1つに数えられ、サクッとした歯触りで、甘味が強いのが特徴。

「みはらしの千果園」では、4年前から粒が変形する“未開花症”の被害が出ているというが、発生状況は年によってことなるという。

みはらしの千果園 坂田武史代表:
このブドウ場(一部エリア)は、去年(未開花症)全く1つもでなかった。おととしは全部が(未開花症に)なりました

粒の変形につながる未開花症がなぜ起きるのか?その原因はわかっていない。

みはらしの千果園 坂田武史代表:
これのせいで、眠れなかった日もあったくらい

開花するまで分からない…原因不明の“未開花症”

シャインマスカットの未開花症は、他のブドウ産地でも起きている。

2022年は長野県、山形県などで確認。2021年は、香川県で未開花症が発生している。

2023年の発生状況がどうなるかは、花が咲いて見るまで分からない。

みはらしの千果園 坂田武史代表:
どの方にも喜んで食べていただけるような、そういう果物を作っていきたい

開花の時期を前に、今は異変がないことを願って待つばかりだ。

(「イット!」4月17日放送分より)