4月、改正道路交通法が施行され、自転車利用者のヘルメット着用が“努力義務化”になりました。

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しかし、都内を取材してみると1週間前から、着用率にほとんど変化はみられません。

自転車に乗る人のほとんどがヘルメットを着用していない
自転車に乗る人のほとんどがヘルメットを着用していない

そんな中、自転車運転中の「ヘルメット着用」の重要性について話してくれた家族がいました。

「ヘルメットかぶっていたら…」意識不明の重体から奇跡の生還

「めざまし8」の取材に自身の体験を話してくれたのは、2017年、小学6年生の時に一時、意識不明の重体となった塩見和朗さん(18)。

事故直後の写真(家族撮影)
事故直後の写真(家族撮影)

その原因は自転車事故でした。

自転車で塾から帰宅する途中、車にはねられたという和朗さん。この事故で頭などを強く打ち、一時、意識不明の重体に。

事故について話してくれた2 人 左:塩見和朗さん 右:母・塩見絵里香さん
事故について話してくれた2 人 左:塩見和朗さん 右:母・塩見絵里香さん

母・塩見絵里香さん:
ひょっとしたら、このまま死んでしまってもしょうがないよっていう。その…覚悟を決めてくださいって。

塩見和朗さん:
命は助からないだろうっていう話を聞いたので、奇跡って言ったらあれですけど。本当に奇跡的な生還だったんだなっていうのはあって。

友人たちの声を聞き、意識を取り戻す
友人たちの声を聞き、意識を取り戻す

事故から3日後に、録音した友人たちからのメッセージを聞かせたところ、和朗さんは奇跡的に意識を取り戻したのです。

母・塩見絵里香さん:
「ヘルメットをかぶっていたら、これだけ大ケガにならなかったと思う」って言われたんです。もうショックで…。

塩見和朗さん:
1月っていったら、寒いじゃないですか。フードかぶりたいなって思ったんですよ。フードかぶったらヘルメットつけられないんで。

母・塩見絵里香さん:
なんであの時「ヘルメットかぶって行きなさいよ」って言わなかったのかなって。その後悔でいっぱいでした。

母の絵里香さんは事故の後、ヘルメット着用を求める活動を始めたといいます。

母・塩見絵里香さん:
ヘルメットをかぶってほしいというのは、亡くならないだけじゃなくて。(大けがをしないためにも)頭は絶対守ってほしいなと思って。

塩見和朗さん:
僕は奇跡的に助かったけど。「俺も大丈夫だろう」とか「私も大丈夫でしょう」みたいなじゃなくて、やっぱり危険性を回避するためにも、ヘルメットをかぶってもらった方が一番いいんじゃないかなっていうのはあります。

4月5日、自転車で転倒したフリーアナウンサー・滝川クリステルさんも、痛々しい姿を公開。自身のSNS上で、ヘルメット着用の重要性をこう訴えました。

「みなさんもご自身を守るため、是非ヘルメットを。そして、ちょっとした油断も大変なことになるので、気をつけてくださいね。自分ではなく、子供のことを考えると本当に怖いです。少しでも身近に感じてもらえれば幸いです」

(「めざまし8」4月10日放送)