秋田に日本一のナポリピッツァ職人が誕生した。ピッツァの道に入って10年余り。試行錯誤を重ね、日本の職人の頂点に立った。

佐藤愛純キャスター:
秋田市民の台所、秋田市民市場。日本一のナポリピッツァ職人がいるそうです

全国から参加した職人の中で“トップ”に

秋田市のナポリピッツァ専門店「ZECCHINI PIZZA bancarella(ゼッキーニピッツァ バンカレッラ)」。

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屋台のような雰囲気が漂う店内で腕をふるうのは、大関真吾さんだ。

大関さんは、秋田県内で唯一、日本ナポリピッツァ職人協会の「職人」に認定されている。そんな大関さんは今、ピッツァ界が大注目の存在だ。

その訳は、3月8日に兵庫県で開かれた日本一の職人を決める大会で、見事優勝したのだ。

ゼッキーニピッツァ バンカレッラ・大関真吾さん:
自分のところで一番盛り上がったかなという感じはありました。まさか今回勝てるとは思っていなかったので、「信じられない」って感じでした

大会では、焼き加減や大きさなどピッツァの出来はもちろん、作るときの所作や清潔感も審査される。

「生地を味わう」とされるナポリピッツァ。つまり「生地」が命だ。大会には生地を秋田から持ち込んだため、移動距離が長く、苦労の連続だった。

ゼッキーニピッツァ バンカレッラ・大関真吾さん:
発酵の加減を調整するために、ホテルに着いてからもエアコンをつけたり切ったり、窓を開けたり、室温の調整をしながら自分の出番の時間にドンピシャになるように調整していました。夜中に1時間に1回アラームをかけてチェックしていました

こうした努力が実り、全国から参加した職人約80人のトップに立った。

“チャンピオン”のピッツァのお味は…?

チャンピオンのピッツァの秘密を探るため、厨房(ちゅうぼう)に潜入した。

生地には白神山地の酵母を使用。生地を丁寧に延ばすと、トマトソースにチーズ、秋田市産のバジルをのせてまき窯へ!

シンプルな作りだからこそ、素材の質と技がものをいう。

ゼッキーニピッツァ バンカレッラ・大関真吾さん:
お待たせしました。マルゲリータ・エクストラです

佐藤愛純キャスター:
生地をこね始めてから完成まで、あっという間でしたね

ゼッキーニピッツァ バンカレッラ・大関真吾さん:
窯に入れたら90秒で焼き上がります

佐藤愛純キャスター:
いただきます

ゼッキーニピッツァ バンカレッラ・大関真吾さん:
ちょちょちょっと待ってください! ナイフとフォークを使ってください

本場・イタリアでは、ピッツァを細く切って、先端を手前にくるくると丸めて食べるそうだ。

佐藤愛純キャスター:
おいしい! 生地がふわふわのもちもちで、焦げた感じもほどよく香ばしい。しかもトマトとバジルとチーズ、それぞれの味が単体でしっかりしているが、ちゃんとまとまっていて、丸めた分、普段のピザと味わいが違うと感じた

日本一の次は“世界”に挑戦!

日本一に輝いた大関さんだが、ピッツァの世界に入ったのは10年ほど前。師匠のような存在がいない中、大会に参加したり、全国の職人の技を見たりして腕を磨いた。

多くの人にピッツァの魅力とおいしさを伝えたい! 大関さんは6月、世界に挑戦する。

ゼッキーニピッツァ バンカレッラ・大関真吾さん:
ナポリピッツァの文化そのものを秋田に広めたいと思っていますので、召し上がり方とかも含めて楽しんでいただけたらと思います。経験も知識も全然ないですし、今回たまたま条件がそろって、運がよくというところもありますので、先輩たちに本番までにいろいろ習いながら、まず楽しんできたいなと。今出せる実力を出し切れたら良いなと思います。失敗はしたくないな

(秋田テレビ)

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