原因不明の源泉の温度低下に見舞われ、休業を余儀なくされている秋田・湯沢市の老舗温泉旅館「鷹の湯温泉」。創業以来最大の危機に直面する中、旅館は新たな挑戦に乗り出す。

原因不明の危機を逆手に

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鷹の湯温泉・関優美専務:
新たな挑戦ですかね

鷹の湯温泉・関亮太さん:
新しい鷹の湯の歴史を作れたらと思います

休業を余儀なくされた「鷹の湯温泉」
休業を余儀なくされた「鷹の湯温泉」

明治18年創業の「鷹の湯温泉」は、2020年の秋以降、80度以上あった源泉の温度が38度まで低下した。原因は不明。さまざまな対策を施したものの、現在は休業を余儀なくされている。創業以来最大の危機を打ち破ろうと、関さん夫妻が打ち出したのが、客が愛犬と一緒に泊まれる施設へのリニューアルだ。

鷹の湯温泉・関優美専務:
私たちがトリマーを8年間やっていたので、ワンちゃんと泊まれる施設に変えていきたいなと

源泉の温度が、犬の入浴に最適な温度まで下がったことを逆手に取った。

鷹の湯温泉・関優美専務:
お客さんが連れてきて、車の中にワンちゃんだけ泊めるということが多々あり、それを見て「かわいそうだな」と。いつかここでワンちゃんと泊まれる部屋を作れたらと小さいころから思っていた。ワンちゃんにとっては、ちょうどいいぐらいの温度の温泉になったとき、これは始めるしかないなと

共存できる新たな旅館へ

クラウドファンディング「鷹の湯温泉再生プロジェクト!」
クラウドファンディング「鷹の湯温泉再生プロジェクト!」

アイデアを実現させるため、関さん夫妻は、インターネット上で資金を募るクラウドファンディングを始めた。温泉の温度を上げるためのボイラーを購入するほか、ペットが泊まれるよう施設の一部を改装するため、500万円が目標だ。

鷹の湯温泉・関優美専務:
ドッグランを作りたいと考えている

鷹の湯温泉・関亮太さん:
都内で働いていたとき、ドッグランといえば、周りはビル群でコンクリートみたいなところだった。(犬に)自然の中を走る本能のようなものを思い出してもらえたらと思う

関さん自身も愛犬とともに旅行に出掛ける際、選択肢が狭まった経験があることから、幅広いニーズに応えたい考えだ。

鷹の湯温泉・関亮太さん:
「ワンちゃんいるなら行くのやめようかな」となってしまう客も出てくるとは思うが、そういう人も一緒に共存できるような旅館に新しく変えていきたい

鷹の湯温泉・関優美専務:
“新しい鷹の湯温泉”を築き、次の世代につなげていきたい

(秋田テレビ)

秋田テレビ
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