再開発に伴い、名古屋駅の名所「メイチカ」が、65年の歴史に幕をおろした。「メイチカ」には、別れを惜しむ客が大勢訪れた。
メイチカと共に65年続いた“コンパル”には行列が…
地下鉄「名古屋駅」の改札口を出てすぐにある地下街「メイチカ」は、3月31日で65年の歴史にいったん幕を下ろし、すべてのお店が営業を休止した。

1957年の地下鉄開通にあわせて開業し、細い通路に約20店舗が並ぶ「メイチカ」。

最終日を前に既にシャッターを閉めている店舗も目立ったが、長い行列のできた店もあった。
開業当初の65年前から続く老舗喫茶店「コンパル」には、開店前から大勢の客が並んだ。

10年ほど前に亡くなった夫のご両親の大好物、エビフライサンドを仏壇にお供えするという女性がいた。
80代女性:
父や母がいつもモーニングで来ていて、ファンだったんです。父や母が(エビフライサンドを)買ってきてくれるんですね。美味しかったなと思って。一緒にお供えして、あとは(夫と)2人で食べます

学生時代を懐かしむ人も…。
70代女性:
試験が終わった時なんか「やばいやばい」とか言いながら、単位落としそう、心配だ、補習を受けなきゃとかいう話を

そして、31日が自分にとっても節目の日だという人もいた。
60代男性:
この後、職場の方で退職の辞令をもらいます。今日で終わりです
これから会社で「定年退職」の辞令を受ける前の一杯。色々な思いを噛み締めていた。
60代男性:
姉に連れられて来て、初めて卵サンドをいただいたんですけど、もうそのおいしさが衝撃で。寂しい気はしますけど、また新しくなって人が増えればいいことかなと思います
店長は、青春時代にこの店に出会った。

コンパルメイチカ店の店長:
修学旅行でこちらに来た時に、姉がたまたまここで働いていて。まさか自分が働くとは思っていなかったですけど。シャッターを最後下ろす時とか、もう従業員としてはこの店には入れないですもんね。明日以降になって、寂しさと悲しさが湧いてくるんだと思います
2023年3月31日放送
(東海テレビ)