双子や三つ子などの子育てをサポートしようと、兵庫県尼崎市に、市営住宅の空き部屋を活用した新しい施設が誕生した。

“ふたごの日”にオープン 多胎児の子育て支援「ふたごハウス」

2月25日“ふたご”の日にオープンした「ふたごハウス」。

次々と、双子とその親たちが集まる。

この記事の画像(10枚)

ここは、尼崎市の市営住宅の空き部屋を活用し、双子や三つ子など多胎児の育児を支援しようと、育児に悩む親たちが交流できる場所になっている。

双子(3歳8カ月)の母親:
(保育園に)お昼寝の布団を2個持っていかないといけないって聞いた瞬間に無理かもって。雨の日とかに自転車で2個布団は無理だってなって

双子(2歳7カ月)の母親:
(抱っこをすると)腰がやっぱりきますね

NPO法人「つなげる」中原美智子 代表:
腰きますよね~

双子(2歳7カ月)の母親:
保育園の先生も「甘えたいときに甘えない方が良くないから」って

周りに分かってもらえない“大変さ” 多胎児のいる家庭の交流の場に

「ふたごハウス」を企画し、自身も双子の子どもがいるNPO法人「つなげる」代表の中原美智子さん。多胎児のいる家庭を支援するNPOの活動の中で、これまでに育児での苦労や悩みの声がたくさん寄せられていた。

<寄せられた「悩みの声」>
「夫を含め、周りに“大変さ”が分かってもらえない」
「怒鳴ったり叩いたり、虐待のようなことをずっとしていた。今でも、その頃の接し方が抜けきらず死にたくなるほど苦しい」
「何で私だけこんな目に遭うのか?罰でも当たったか!?と思った」

NPO法人「つなげる」中原美智子 代表:
「ここがしんどかったんだ」と言える時間が絶対必要だと思っていて、しんどいことはいけないことではないし、つらいことが母親失格でもないし、安心して話せる場所、話せる時間を作っていきたい

ここ「ふたごハウス」では、少しでも育児の負担を減らしたいと、親同士の交流だけでなく、子どもの離乳食や、沐浴のサポートなども今後できるようにしたいということだ。

双子(2歳7カ月)の母親:
みんな2人いるのが当たり前の人たちなので、1人が泣いていたら抱っこしてもらったり、自分だけでなくてみんなで育児している気になるので、楽しく来させてもらっています

双子(3歳8カ月)の母親:
ずっと1人で、2人といるのはよくなかったんだなって、精神的に。30分でも1時間でも、他の人と育児について共通の話題を話せるだけで、あした頑張ろうとか思える

「ふたごハウス」は毎月4回、不定期に開催される予定で、予約はNPOの公式LINEから申し込むことができる。(※尼崎市在住の方以外の方も申し込み可能)

(関西テレビ「報道ランナー」2023年3月1日放送)

関西テレビ
関西テレビ

滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・徳島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。