「令和ギャルが記者とニッポンの未来を考えてみた!」
ウクライナへの供与で話題になったドイツ製のレオパルト2戦車。実は、いろいろなタイプがあり、一括りにするのは難しいのです。
この記事の画像(5枚)特に難しいのは主砲の性能。その違いは「44」と「55」という数字で表されます。
「44」も「55」も、口径長という単位です。
レオパルト2戦車も陸上自衛隊の10式戦車も主砲の内側の直径=口径は120mmです。
口径長というのは、主砲の長さが口径の何倍であるかを示す数値で、「主砲の長さ(砲身長)÷主砲内側直径(口径)=口径(長)」と表記されます。
「口径」という言葉と「口径長」という言葉が、なかなか区別が難しいですね。
英語では、口径はcaliberと書きますが、「Caliber.50(キャリバー・ポイント・フィフティ)」というと、口径0.5インチ(=12.7mm)を意味し、有名なM2という機関銃がそれにあたります。
これに対して、「30 calibers(サーティ・キャリバーズ)」と書くと、砲身が、口径の30倍という「口径長」を意味するのです。数字がcaliberの前か後か、そして、Caliberが単数か、Calibersという複数かを注意すれば、意味を汲み取りやすいでしょう。
レオパルト2戦車では、レオパルト2A4、レオパルト2A5戦車までは、10式戦車と同じく、44口径長でした。つまり、主砲の長さは、120mmx44口径長=5.28mとなります。
これに対して、レオパルト2A6及び最新のレオパルト2A7戦車は、55口径長で、主砲の長さは、120mmx55=6.6mとなり、10式やレオパルト2A5 の主砲より1.32m長いことになります。
では、同じ120mm砲で、砲身の長さが違うと威力は異なるのでしょうか。一般論ですが、同じ口径で、砲身が長ければ、砲弾が砲身内を通過する時間が少しでも長くなるわけで、砲弾をコンマ秒の差であっても、より長い時間、加速できることになります。
すると、砲弾が主砲を飛び出す速度があがり、砲弾の飛距離が延びたり、敵の戦車や装甲車の装甲に対する貫徹力が増すことになるでしょう。
ところで、番組で紹介したレオパルト2戦車の訓練映像には、訓練の映像ですので、レオパルト2戦車以外の装甲車も映っていました。
それが、何か、分かった方はハッシュタグ「#ギャルみら」を付けて呟いてみてください。
ヒント:歩兵戦闘車です。
【執筆:フジテレビ 上席解説委員 能勢伸之】
番組「令和ギャルが記者とニッポンの未来を考えてみた!」
この番組は、普段「ネイル」「彼ピ」「推し」しか守ったことのない令和ギャルたちがひょんなことから昭和生まれの軍事エキスパートのおじいちゃんと出会い、軍事・防衛を学ぶことで、自分たちの未来のためにも「日本」を守ることの大事さに気づくかなり異色の教養番組です!!
3月4日(土)26時45分からフジテレビでOA(関東ローカル)
見逃した方はTVerやFODなどでもお楽しみいただけます。