「令和ギャルが記者とニッポンの未来を考えてみた!」

2月8日に行われた朝鮮人民軍創建75周年パレードで、なぜ、突然、世界最大級の火星17型大陸間弾道ミサイル(または模擬弾)を搭載した移動式発射機を10輛以上、固体推進剤を使用すると推定される大陸間弾道ミサイル(または、模擬弾)を搭載した移動式発射機を複数輛、参加させたのでしょうか。

北朝鮮の火星17型、火星15型等の大陸間弾道ミサイルは、繰り返される発射試験の結果、物理的には、米国本土に届くとみられています。

従って、北朝鮮は、ミサイル戦力を内外に誇示するのも目的だったでしょうが、北朝鮮側には、さらに純軍事的な計算もあったのではないでしょうか。
アメリカのGMD迎撃システムとは
北朝鮮が「核弾頭」を搭載した大陸間弾道ミサイルを発射した場合に備えて、米国は、GMD迎撃システムを構築。カリフォルニア州とアラスカに計44発の迎撃ミサイル=GBIを地下サイロに配備しています。
地下サイロ配備なので、1発のGBI発射後、そのサイロに新しいGBI迎撃ミサイルをセットするには時間が掛かります。

そして、44発の迎撃ミサイルがあると言っても百発百中とは限りません。ですから敵の大陸間弾道ミサイルや、それから分離する複数の「核」弾頭の数が「44発」を上回れば、米国本土の防衛は難しくなるかもしれません。
2月8日のパレードに出てきた大陸間弾道ミサイルの移動式発射機は、合計約15両~20両。北朝鮮には、その上、発数不詳の火星15型大陸間弾道ミサイルがあるのです。
北朝鮮が、火星17型、火星15型、固体推進剤使用大陸間弾道ミサイル(推定)を何発、連続発射できるか。弾頭の数はいくつになるのか。米国の配備済みGBI迎撃ミサイルの数で、充分なのかどうか。微妙な段階に入っているのかもしれません。
【執筆:フジテレビ 上席解説委員 能勢伸之】
番組「令和ギャルが記者とニッポンの未来を考えてみた!」
この番組は、普段「ネイル」「彼ピ」「推し」しか守ったことのない令和ギャルたちがひょんなことから昭和生まれの軍事エキスパートのおじいちゃんと出会い、軍事・防衛を学ぶことで、自分たちの未来のためにも「日本」を守ることの大事さに気づくかなり異色の教養番組です!!
3月4日(土)26時45分からフジテレビでOA(関東ローカル)
見逃した方はTVerやFODなどでもお楽しみいただけます。