広島大学で学生による学生のためのフードバンクが開かれた。学生自身が企画したものだが、自分たちのためだけでなく、地域の社会課題解決に繋げる狙いがあった。
物価高騰の影響を受ける学生のために学生が企画
広島大学のキャンパスで5月に開かれた、学生による学生のためのフードバンク。
この記事の画像(17枚)会場には地元のスーパーや農家から提供された食品、農産物が並べられた。
大学のキャンパスでフードバンクが開かれるのは、とても珍しいと言う。
男子学生:
めっちゃ助かりますね。私が知る限りではあまりないので、うれしいですね
企画したのは広島大学の学生サークル「Cドット」。責任者の江口ひかるさんは広島大学の4年生。
提供された食材などは、江口さんたちが農家や店舗にお願いして集めてきたもの。
江口ひかるさん:
地域の農家さんに“余っているものはないですか”と電話してみたら、“ちょっと見に来て”という話になった。1軒の農家さんと繋がったら、知り合いの近くの農家に電話してあげようということになり、繋がりが、繋がりを呼ぶ形になった。
いまだに続く物価の高騰で、学生たちの生活も日々厳しくなっている。
Q:こういうのがあると助かりますか?
女子学生:
助かりますね
Q:こういう取り組みは大学でありますか?
女子学生A:
私は初めてきました。
女子学生B:
お米と梅干しとマカロニとふりかけですね
Q:自炊してる感じですね?
女子学生B:
最強ですね。このコンビは
Q:こちらはネギですか?
女子学生A:
ネギですね
“出会うことがWin-Win” 地域の課題解決のための工夫を仕込む
学生による学生のためのフードバンクには、助けてもらうだけではなく、お互いにプラスを生み出す、持続可能な仕組みが考えられている。
江口ひかるさん(利用者に対して):
こちらのLINEを読み込んでもらって、その登録をもってエントリーが可能になるようにしています
フードバンクの利用には、まず、このLINE登録が必要だが、イベント開催の連絡以外に、もうひとつ大切な役割がある。
江口ひかるさん:
今後、農家さんが収穫の時期だけ人手が欲しいという時に、アルバイトのお願いを発信できないかと思っている
江口ひかるさん:
余っているものと、それが欲しい人というだけではなくて、出会えば、お互いにいいことがあるのに、出会っていない人がいっぱいいると思っていて、そういうものがつながるとうれしい
“出会うことが、助け合いの連鎖を産み、地域の課題解決につながる”というこのシステムは、いろいろなケースに応用できそうだ。
(テレビ新広島)