2021年、2022年と新型コロナウイルスの影響で、2年連続で中止となってしまった宮崎県警音楽隊の定期演奏会。
2023年2月4日、3年ぶりに開かれた「定期演奏会」で、美しい音色に込められた隊員たちの思いとは…。

「県民と警察を結ぶ架け橋」として活動

警察職員22人で編成された「宮崎県警察音楽隊」。交番勤務などの警察業務のかたわら、音楽を通して交通安全や特殊詐欺防止を呼びかける「ミュージックパトロール(派遣演奏)」を各地で行っている。

県警本部県民広報課の谷口実浪さん(19)は、入隊1年目の新人。

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入隊1年目・谷口実浪さん(県民広報課):
警察音楽隊は、「県民と警察を結ぶ架け橋」として活動しています。安心できる環境づくりのためにも、音楽隊は必要不可欠な存在だと思っています

県警音楽隊が発足したのは1947年。以来75年にわたって活動を続けている。

その音楽隊が、1年間の集大成と位置づけているのが「定期演奏会」。

年間40回近く公演するもコロナ禍で激減

矢野真一副楽長(施設装備課):
日頃の練習の成果を全力で出す場、隊員はこれを目指して1年間頑張っています。今年は実現できそうなので、本当に喜んでいるところです

音楽隊はこれまで年間40回近くの公演を行っていたが、コロナ禍で激減。定期演奏会は3年ぶり。

遠矢洋行楽長(県民広報課):
もうちょっと前を見た方がいい。楽譜ばっかり。お客さんに目配せをしたり、吹いた後にニッてするとか、何かそういうアクションって、ショーマンとして必要じゃないかなと思います。それの極みが「カラーガード」ですよね

入隊1年目の隊員 ガードショーデビュー

躍動感あふれるパフォーマンスでステージに華を添える7人のカラーガード隊。楽器の練習をしながら、ショーを振り付けから組み立てる。

練習するカラーガード隊
練習するカラーガード隊

入隊1年目・谷口実浪さん(県民広報課):
(入隊して)まだ1年目で、ガードショーもデビューになるので、すごく緊張しています。たくさんの方が見に来てくださるということで、その分またプレッシャーが大きい

本番当日、会場には約1,200人の観客が訪れた。

観客:
本当に楽しみです。みんな一生懸命に演奏されて、生きがいです

矢野真一副楽長(施設装備課):
去年、おととしと2回できていませんので、最後の定期演奏会という方もいたんですけど、それが駄目になったという隊員もいて、今年はその隊員たちの分も頑張りたい

谷口さんのガードショーデビュー。

入隊1年目・谷口実浪さん:
できるだけミスしないようにというのはもちろん、緊張を隠して堂々とできるようにしたい

遠矢洋行楽長(県民広報課):
今年もできないかもしれないという不安はありました。ただ、だからといって、われわれが歩みを止めるわけにはいかない。県民に警察を少しでも身近に感じてもらえるように一生懸命やってきて良かったなと思います

初めての定期演奏会を終えた谷口さんは…

入隊1年目・谷口実浪さん(県民広報課):
フィナーレが終わった瞬間に、もう「やり遂げた!」って感じで、すごく気持ちが良かったです。人前でできあがったものを見せる楽しさを改めて知りました

ーー音楽好き?

入隊1年目・谷口実浪さん(県民広報課):
大好きです!

それぞれの思いを胸に演奏会に臨んだ県警音楽隊。これからも県民と警察を結ぶ架け橋として、ミュージックパトロールを続ける。

(テレビ宮崎)

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