福岡・北九州市の観光スポットで撮影されたとみられる「危険運転」の動画が、SNS上で批判を浴びている。

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動画では、若い男性が走行中の車の上で大きく手を広げ、奇声を上げている。車内からは笑い声も聞こえる。重大な事故にもつながりかねない悪質な行為だ。

記者が距離を計測すると…

現場は北九州市八幡東区の観光スポット、河内貯水池の近く。

春の桜や秋の紅葉など、季節ごとに美しい景色を楽しむことができ、ツーリングやサイクリングをする人も多い場所だ。

城谷陽一郎記者:
あの赤い橋。動画に映っていたものと同じ橋のように思われます

貯水池の周りを走っていると、見えてきたのは、国の重要文化財に指定されている「南河内橋」。

投稿された動画と比較してみると、うっすら映る橋、そして補修工事による通行止めの看板があり、同じ場所だと分かる。

城谷陽一郎記者:
歩道で歩ける範囲になりますが、実際に走ったとみられる一部の区間を計測してみたいと思います

投稿された動画のうち、歩道がある部分を走った距離を測定していく。

城谷陽一郎記者:
橋が見えてくる、だいたいこのあたりですが、約58メートルですね。動画で見るよりも意外と距離が長い印象です

計測した距離は約58メートル。25秒の動画のうちの10秒での距離となる。動画全体ではだいたいこのくらいの距離と時間で、動画の最初と最後で乗り降りしている様子が確認できないことを考慮すると、かなりの距離を走行していたことが分かる。

度重なる「危険行為」

悪ふざけでは済まされない「危険運転」。
最近こうした「危険行為」の動画に対するSNS上での批判が相次いでいる。

車が、屋根などに人を乗せた状態で向かったのは、福岡都市高速道路の料金所だった。これは福岡市東区の箱崎ランプで撮影された動画だ。

また、山口・下関市の人気観光地、角島大橋で車のボンネットに寝そべったり、窓から身を乗り出して箱乗りをしたりする画像が批判を浴びた。

“ネット私刑”も問題に

一方で、迷惑行為をした人物の住所の特定や個人情報の公開など、いきすぎた、いわゆる「ネット私刑」というのも問題となっている。

北九州市の河内貯水池付近で撮影されたとみられる今回の動画については、警察が既に把握しており、慎重に捜査を進めたいとしている。

(テレビ西日本)

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