秋田・能代市で生産されている「白神ねぎ」は、2022年度の販売額が18億円に迫っていて、過去最高となる見通し。ブランド力アップに一役買っているのが、寒いこの時期にしか味わえないとっておきのネギだ。

冬にしか味わえないネギ…佐藤愛純アナが収穫

能代市河戸川地区。一面、銀世界が広がっている。

佐藤愛純アナウンサー:
きょう収穫するのは、白神ねぎということですが、雪が…

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あさかわファーム・伊藤隆一代表:
掘っていただくのは、雪中白神ねぎという雪の中にあるネギを収穫してもらいます

白神ねぎを栽培する伊藤隆一さんの指導のもと、まずは30cmほど積もった雪からネギを掘り出す。寒さや雪から守るために布で覆われたネギを出し、周りの土を掘るが、1月の寒波の影響で石のように固くなった土が、作業を難航させる。

ネギの姿が見えたら、いよいよ引き抜く。

あさかわファーム・伊藤隆一代表:
両方持ってもらって、せーので上げる

佐藤愛純アナウンサー:
あ!根っこが抜けるときの、抜けました~という感覚がいいですね

初めてのネギの収穫に、佐藤アナは達成感でいっぱい。ところで、収穫したてのネギが束になっているのは、なぜなのだろうか。

実は「雪中白神ねぎ」は、2022年に収穫したネギを雪の中に埋めたもの。雪の中に入れることで、あま~く仕上がるという。

佐藤愛純アナウンサー:
あれ?硬くないですか?ネギじゃないみたい

あさかわファーム・伊藤隆一代表:
この寒さで凍っているんですよ。これがまた甘みを増す儀式というか…

ブランド力向上で…若い世代の農家の担い手確保

中までキンキンに凍ったことで甘みが増し、糖度はなんと13度以上。メロンと同じくらいの甘さなんだとか。自然に解凍させ、余分なネギの皮を空気で飛ばして出荷する。

作業にあたるのは、10代から20代の若い世代の農家だ。
これも「白神ねぎ」の特徴。ブランド力が上がったことが、担い手の確保につながっている。

「白神ねぎ」の販売額は年々増えていて、1月31日時点の販売額は、17億2,000万円を突破。2022年度は、過去最高の18億円に到達する見通しだ。

あさかわファーム・伊藤隆一代表:
雪が降ると収穫も大変ですし難しいのですが、最後には皆さんがおいしく食べていただければ、それが一番の励みになりますので、これからも一生懸命作っていきたいと思います

「雪中白神ねぎ」の出荷は、3月上旬まで続く。

(秋田テレビ)

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