認知症の人が行方不明となるケースは、全国で年間1万7,000人にも上る。こうした認知症の患者を地域で見守る「認知症サポーター」の養成講座が、山形・村山市の高校で開かれた。

全国で年間1.7万人が行方不明 うち527人が死亡

村山産業高校で開かれた養成講座には、2年生25人が参加した。

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「認知症サポーター」とは、偏見を持たず、患者を見守る応援者になってもらおうと国が養成を進めているもので、現在全国に1,430万人いる。講座では、具体的な症状や接する際の注意点など、認知症についての正しい知識を学んだ。

村山市社会福祉協議会・大場卓恵さん:
障害が影響して、目的の場所にたどり着けなくて。かと言ってそこでやめることもなくずっと突き進んでしまうから、遠くで見つかってしまうのが、徘徊(はいかい)というもの

警察庁によると、認知症の人が徘徊などで行方不明となったケースは、全国で年間1万7,656人に上り、このうち527人が亡くなっている。

中でも、行方不明となって5日以上がたったケースでは、生存率が「0%」で、いかに早く保護できるかがカギになるという。

村山市社会福祉協議会・大場卓恵さん:
「さっきも、あそこ歩いていたけど、まだあそこにいるな」という高齢者の方とか、困っているんじゃないかという方に、「どうしましたか?」と声をかけてもらえるとか。そうした周りの理解が進んでいくことで、認知症の方も安心して暮らせることにつながると思う

男子生徒:
歩いていて(高齢者が)迷子になってるのかなとは感じたことがなかったが、講義を聴いて、ちょっと気にして歩いてみたいと思った

90分の講義を終えた生徒25人は、「認知症サポーター」の仲間入りをした。

(さくらんぼテレビ)

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