各地で「はたちの集い」が開催された2023年1月8日、福岡・大牟田市の歩道を軽トラックで暴走した、20歳の男2人が行政処分を受けた。荷台や車体に乗っていたド派手な衣装の男たちに、SNSでは批判が相次いだ。

SNSで非難殺到

SNS映像:
どけ!どけ!

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家族連れなどがいてもお構いなし。エンジンを吹かしながら歩道に突っ込んでくる2台の軽トラック。

荷台や車体にはド派手な衣装の男たちが乗り込み、大声をあげているのが確認できる。全員が、いわゆる“新成人”だ。

この映像がSNSに公開されるや否や、瞬く間に批判が相次いだ。

「まともに成人式を迎えてる人らかわいそうやわ」
「『マッドマックス』とか『北斗の拳』の世界観だな」

軽トラックには危険すぎるペイントが

騒動が起きたのは、1月8日午後2時過ぎ。現場は大牟田市の中心部だった。

当日は大牟田文化会館で「はたちの集い」が開催される日。周辺には20歳になる若者たちが多く集まっていた。その会場にかなり近い位置にある交差点に、あの傍若無人なド派手な姿の男たちがやってきたのだ。

SNS映像:
うぉーい!どけ!どけ!

SNSに投稿された映像には、「ブーンブンブン!」という爆音と、奇声をあげながら県道を直進する、2台の軽トラックが映っている。

軽トラックのフロント部分には、かするだけで大けがにつながりそうなギザギザの板が装着されている。

また2台目の軽トラックのフロントガラスには大きく「大牟田」の文字が書かれている。視界を妨げ、事故につながりかねない、何とも危険なペイントだ。2台の軽トラックは、会場前のカーブを曲がると歩道に侵入した。

SNS映像:
どけ!どけ!

軽トラックの運転手は歩行者などお構いなしにアクセルを踏み、そのまま会場を目指した。警察官も必死で静止を求める。ところが軽トラックが敷地内に入る一歩手前で、式典の関係者が門をシャットアウト。軽トラックの運転手は、悔し紛れにエンジンを空吹かしした。

一歩間違えれば大事故の“愚行”

サイレンとともにパトカーも駆け付け、騒然となる会場前。

警察は確認したその場で、軽トラックを運転していた20歳の男2人を「消音機不備」などの道路交通法違反で取り締まり、いわゆる切符処理の行政処分とした。反則金の総額は2台で21,000円だった。

警察:
車、通ります。ダメよ、運転したら。運転ダメよ

男:
はぁ?

車を押収する警察に絡む男たちだが、無残に改造された軽トラックはレッカーで運ばれていった。度重なる危険な行為に、大牟田市民はあきれた様子だ。

大牟田市民:
他人の迷惑を全然考えない。こういうニュースが大牟田市発信で出るとは、正直、情けない

大牟田市民:
目立ちたいだけなのか、そこまでしなくてもいいじゃない。自分の子どもには、こういう風にはなるなと

大牟田警察署の幹部も次のように語った。

警察幹部:
目立つというのは悪いことではないが、人に迷惑をかけることだけはやめていただきたい

一歩間違えれば大事故につながりかねない、まさに愚行と呼べる今回の騒動。警察は、故意に人へ向かっていく行為が暴行容疑にあたる可能性もあるとみて、引き続き慎重に調べを進めている。(2023年1月11日時点)

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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