中国政府が日本の水際対策の強化などを受け、日本から中国に渡航するビザの発給を一時停止することを発表したことに対して、松野官房長官は11日、中国が新型コロナ対策とは別の理由でビザの発給の制限を一方的に行ったとして、「極めて遺憾」と述べた。
中国政府は、国内の新型コロナの拡大を受けて日本が水際対策を強化していることなどを受け、日本から中国に渡航するビザの発給を2日間停止することを日本の旅行会社などに通知した。中国側は「中国に対して入国制限措置を取ることに断固反対し、中国も対等の措置を取る」としている。
松野官房長官は11日の記者会見で「我が国が新型コロナ対策を目的として国際的な人の往来を止めることとならないよう可能な限り配慮を行って水際措置を実施している」とした上で「中国が新型コロナ対策とは別の理由で査証発給の制限を一方的に行ったことは極めて遺憾だ」と述べた。
また、中国側に対して外交ルートで抗議し、措置の撤廃を求めたことを明らかにした。
今後の対応について松野長官は「中国の感染状況や中国側による情報開示のあり方などを見つつ、適切に対応していく」と述べた。