“ゼロコロナ政策”崩壊…葬儀場には行列
多くの車が並んでいるのは、天津市にある葬儀場の駐車場。

その葬儀場周辺には焼け焦げた跡が点在し、まだくすぶっているところもある。中国の人々にとって死者を弔う場所だ。

中国では、死者があの世でもお金に困らないよう紙幣に見立てた紙を燃やす習わしがある。

中国の“ゼロコロナ政策”崩壊後、このような光景が中国各地で増えているとみられる。

中国の大手インターネットサイト・百度(バイドゥ)の検索ページを見ると、12月中旬以降の“葬儀場の検索数”が増加傾向にあることが分かる。

内部資料では、感染者数1日平均1000万人以上
こうした中、これまで新型コロナの感染者や死者の数を発表してきた国家衛生健康委員会は25日からデータの発表を取りやめた。

これと前後して香港メディアが報じたのが、その国家衛生健康委員会の内部資料。
その資料によると、12月1日からの20日間で、全国の感染者数は約2億4800万人。1日平均1000万人以上の新規感染者がいた計算になる。

一方、この期間に国家衛生健康委員会が発表してきた感染者数は1日数千人から多くても数万人。

新たに報じられた内部資料の数とはあまりに大きな差がある。
国が発表したデータに国民は冷めた反応
こうした公表された感染者数と実際の数のギャップについて市民に聞くと、あきらめともとれる声が聞かれた。

北京市民:
特に感想はないです。そんなものでしょう。もう慣れました。

別の北京市民:
庶民はもう知っています。もう(国民の)70~80%は感染してしまったんじゃないでしょうか。
もはや感染の実態そのものを把握できていないとみられる中で、中国政府が今後どう対応していくのかが大きな焦点となりつつある。
(「イット!」 12月26日放送)