旧統一協会が会見を開き、アポなしで信者の元夫を訪問したことについて釈明した。

一方、関連団体が選挙前、自民党議員に政策に賛同する署名を求めていたことが分かった。

突然17人の2世信者が会見場に登場

10月20日午後2時から行われた旧統一教会の記者会見。

“統一教会”教会改革推進本部 勅使河原秀行本部長:
本日は今週初めに岸田総理から………宗教法人法に基づく「質問権」を行使すべしということで…

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緊張からか言葉に詰まり、次の言葉を確認するように話し出したのは、今回が3度目の会見となる“統一教会”教会改革推進本部の勅使河原秀行本部長。

岸田首相が質問権を使い、教団の実態調査を行う方針を示したことについては「誠実に対応する」とした。

“統一教会”教会改革推進本部・勅使河原秀行本部長:
誠実にその質問に対して対応させていただきます。このような事態になりましたことを心からおわびしたいと思います。大変申し訳ありませんでした。

続いて、自らが主導する教会改革の進捗状況について説明を始めた勅使川原氏。

すると突然、会場に“2世信者”17人を整列させ、今後の改革を担うため要職につけると発表した。全員男性だ。

“統一教会”教会改革推進本部 勅使河原秀行本部長:
同じような悩みを今抱えている2世信徒さんに対応するには、彼らが最もふさわしいんだろうと

勅使河原氏はアポなし訪問謝罪するも

勅使川原氏は10月16日、教団被害を訴える橋田達雄さん(64)の高知県にある自宅をアポなしで訪問し、問題視されている。

――恐怖や困惑を与えると想像しなかった?

“統一教会”教会改革推進本部・勅使河原秀行本部長:
申し訳ありませんけれども、私はそこに思いいたりませんでした。“アポなし”で伺ったことは認めますので、それに対して言われれば申し訳ないと思います

橋田さんは元妻が信者で、多額の献金などで家庭が崩壊した実態などをメディアで訴えている。

勅使河原氏が、橋田さんに対し「マスコミに出ないでほしい」と要請したとされる件については否定した。

“統一教会”教会改革推進本部 勅使河原秀行本部長:
言論を封殺するような圧力をかけに行ったとかありましたけど、それは全く違います

会見場で橋田さんの元妻の映像上映

一方で、会見場で橋田さんの元妻のインタビュー映像を上映。

教会側の質問:
橋田達夫さんとのご関係は?

橋田さんの元妻:
元夫です

教会側の質問:
入会後、毎日教会に行っていて家を空けていたのでしょうか?

橋田さんの元妻:
あり得ないです

橋田さんが訴えてきた教団被害の一部を否定した。

“統一教会”教会改革推進本部・勅使河原秀行本部長:
彼がウソをついているかどうかはわからない

元妻の映像上映に橋田さんは…

会見後、取材に応じた橋田さんは「異常な世界です!」と怒りを隠せない。

――元妻の出演があることは?

元妻が信者の教団被害者・橋田達夫さん(64):
一切知りません。いいかげんにしろ。そこまでウソを言うのかと。ここまで橋田家をつぶして、教団は生き延びようとしている

教団の「推薦確認書」に自民議員がサイン認める

こうした中、旧統一協会の関係団体が一部の自民党議員に対し、選挙の前に政策に賛同するよう記した推薦確認書を提示し、署名を求めていたことが分かった。

――推薦確認書に署名を求める?

“統一教会”教会改革推進本部 勅使河原秀行本部長:
やっていたのは(関連団体の)UPFないし世界平和連合だと思います。逆にお伺いしたいんですけど、政策が一致する政治家さんを国民が応援するというのは何か問題ですか?

関係者によると、推薦確認書は選挙で支援をする見返りとして、教団側が掲げる政策に取り組むことを求める内容。

自民党・斎藤洋明衆院議員は、2021年の衆院選の際に推薦確認書に署名したことを認めた。

FNNの取材に対し…

自民党・斎藤洋明衆院議員:
受け取ったのは、わが事務所のスタッフですけども、それを私が拝見して、自分の目で内容を確認して、おおむね私が普段活動している、もとになっている政策と一致していたので、問題ないと判断してサインをさせていただきました

斎藤議員は「一般の方から見れば書面にサインするというのは重たいこと。しっかり有権者に説明していく必要がある」としている。

(「イット!」10月20日放送分より)