JR東日本が、東北・上越・北陸の新幹線や一部の特急の車内で販売していた、ポットから注ぐ形で提供する「ホットコーヒー」。2019年6月をもって終了していたのだが、今年になって提供の再開が相次いでいる。
7月8日、上越新幹線(東京〜新潟間、とき号)の一部列車で3年ぶりにホットコーヒーの販売が復活し、試行販売を実施。

さらに10月5日、JR東日本とJR東日本サービスクリエーションは、ホットコーヒーの販売を北陸新幹線と東北新幹線にも拡大すると発表した。
深いローストによるコクと苦み豊かなストロングタイプで、 販売価格は250円(税込)。
北陸新幹線の一部列車では10月7日から提供が開始されていて、東北新幹線の一部列車では11月1日から開始される。販売する列車は、北陸新幹線が東京~金沢間の「かがやき号・はくたか号」、東北新幹線が東京~新青森間の「はやぶさ号」だ。
利用者「ホットコーヒーの販売が復活してうれしい」
3年前に終了した「ホットコーヒー」の提供を、ここにきて再開しているのはなぜなのか? また、今後、車内販売する商品は増えていくのか?
JR東日本サービスクリエーションの担当者に話を聞いた。
――改めて2019年6月にホットコーヒーの車内販売を終了した理由を教えて
販売を終了した当時、駅ナカ店舗、自動販売機の充実に伴う、お弁当やお飲み物を乗車前に購入される、お客さまの増加と利用の減少を鑑みて、販売品目の見直しを行い、ホットコーヒーの販売も終了いたしました。
――それから、およそ3年後に復活。一度は終了したホットコーヒーの販売を復活させた理由は?
お客さまから「復活してほしい」という声がありましたことを受け、販売することにいたしました。
――コーヒーはポットから注ぐ形で提供している?
はい。ポットから注いで提供しております。

――利用者の反響は?
車内でホットコーヒーを購入していただいた、お客さまにお願いしたアンケートの結果、回答者のうち97%の方から「また購入したい」と、ご回答いただきました。
「ホットコーヒーの販売が復活してうれしい、継続してほしい」「時間がない時に車内でホットコーヒーがあると便利で助かる」といった声をいただいています。
今後は要望の多い商品の提供を検討
――
3年前に販売終了について取材した際、理由について「ペットボトルと異なり長期保存をすることが出来ず、売れ残った場合は廃棄せざるを得ず、衛生管理も難しいことから、ホットコーヒーを取り扱うことをやめることにしました」という回答があった。この問題は解決できた?
ポットに搭載する量を調整するなど、工夫をしております。そのため、売り切れとなる場合もございますが、ご了承いただければと思います。
(参考記事:JR東日本が“ポットのコーヒー”も6月で終了…今後、車内販売はなくなってしまうのか聞いてみた)
――10月から北陸新幹線、11月からは東北新幹線に拡大。これはなぜ?
必要な設備の準備が整い、順次、拡大することにいたしました。
――上越新幹線で、現状、車内販売しているものは?
ホットコーヒー、ソフトドリンク類(ペットボトル)、菓子類、アルコール類、つまみ類、そして、一部の列車ではアイスクリームの販売もしております。

――北陸新幹線、東北新幹線で、現状、車内販売しているものは?
車内販売しているものは、それぞれ、以下になります。
北陸新幹線:ホットコーヒー、ソフトドリンク類(ペットボトル)、菓子類、アルコール類、つまみ類、アイスクリーム
東北新幹線:ソフトドリンク類(ペットボトル)、菓子類、アルコール類、つまみ類、(ホットコーヒーは11月1日~)
――提供を終了している「お弁当」など、今後、車内販売する商品を増やしていく可能性は?
現時点で具体的な商品はございませんが、今後、ご要望の多い商品の提供を検討してまいります。
「ホットコーヒー」の提供について、JR東日本とJR東日本サービスクリエーションは、他の線区、列車への拡大についても検討中だ。また、要望の多い商品の提供が再開する可能性もあるということで、今後さらに快適な移動時間になっていくことを期待したい。