食料品などでの物価高が進んでいるが、中古車の価格も高騰している。中には新車との「逆転現象」が起きる車もある。
新車より高い…だが利益にはつながらず
愛知県東海市の中古車オークション会場「USS名古屋」。

9月30日も午前9時からモニター越しに落札がスタートしたが、人気のSUVはわずか5秒で30万円上がり、勢いが止まらない。
また8万円からスタートした車は、10秒と経たずに50万円以上に。バイヤーのモニターには新車顔負けの金額も表示されていた。

今、新車の生産状況を背景に中古車の価格が高騰している。
2月に新車を購入した女性:
最初は6月とかに届くって言われてたんですけど、結局まだ届いてない。早く届いてほしいですね
世界的な半導体不足などにより新車の生産台数が減少し、納期の遅れも出ている。新車への買い替えを控える動きが強まり、中古車市場に出回る車が減っているという。

USS名古屋の担当者:
即納できるとあって人気が高くなってます。円安の影響で海外の需要は高まっていますので、中古車が海外向けにたくさん出ております
中古車の平均落札価格は2021年から急上昇。2022年7月には115万9000円と過去最高額を更新した。

この状況に街の人は…。
車の購入を検討している男性:
(新車か中古車か)どちらにしようか迷ってます。半年前に比べるとだいぶ値上がりしている印象があります。今のタイミングで買うと損をしちゃうのかなって、踏みとどまっちゃいますね
高騰する中古車の価格。愛知県春日井市の中古車販売店ではある現象が起きている。
記者:
トヨタの人気車種、ハリアーです。中古なのですが約510万円と新車より高いんです
2021年式で走行距離は1万3000kmのハリアー。新車価格は約480万円だったのが、510万円ほどと逆転現象を起こしていた。

グッドスピードの担当者:
トヨタのアルファード、ランドクルーザー、ランドクルーザープラド。こういった車種は同じような状況が起こっています
逆転現象まで起きる中古車価格の高騰。この店では客足こそ鈍っていないが、利益も増えていないという。

グッドスピードの担当者:
中古車を違うところから仕入れて販売しているので、仕入れする価格も上がっている。収益は大きく変わっていない。新車の販売が回復して中古車の流通が増えてくる、これが起こらない限り、相場の高騰は落ち着いてこないと思う
(東海テレビ)