私がお伝えしたいのは「日大の新体制スタート」です。
元理事長らによる不祥事に揺れた日大では作家の林真理子さんが新理事長に就任し、初めて女性理事が9人となる新体制をスタートさせました。しかし、交付されなかった90億円の私学助成金の復活は先行きが見通せず再生への課題も山積みです。
ポイントはこちら「“脱マッチョ”体質で新しい日大は誕生するか」注目です。
【注目ポイント・記者解説】
“日大のドン”と呼ばれた田中英寿元理事長らによる脱税事件などで大きなダメージを受けた日本大学は、今月1日、作家の林真理子・新理事長のもとで新体制をスタートさせました。新たな理事に22人が就任し、そのうち女性が9人を占めおよそ4割が女性となりました。日本大学に女性理事が就任するのは明治時代の大学創設以来、初めてです。
1日の会見で林理事長は「マッチョな体質を変えたいと第一に考えている。日大は女性がとにかく少ない。女性の力はすごいものがある」と意気込みを語りました。
この日の会見で、林理事長は新理事長として3つの案を発表しました。
①田中前理事長らによる不祥事について再調査の実施
②新たな学内キャンペーン「N・N(ニュー日大)」の展開
③卒業生に対し寄付など支援の呼びかけ
しかし、この3つだけでは日大を改革することはできず再生に向けての課題は山積みです。一連の脱税事件などを受け日大にこれまで交付されていた年間およそ90億円の私学助成金は全額不交付となっています。これについて林理事長は「重たい課題と考えている。これまでの蓄えでしのぐ」と話し具体的な経営プランへの言及はありませんでした。また、林理事長は会見で「もう親・田中派はいないと信じている」と話しましたが、関係者からは「前体制のしがらみが排除しきれていない」との声も上がっています。
林理事長による新体制で「N・N(ニュー日大)」となることができるのかその手腕に期待がかかっています。
(フジテレビ社会部 林英美)