4月、静岡市のゴルフ練習場に、小学1年生のスーパーキッズの姿があった。身長と同じくらいの長さのゴルフクラブを、力強くスイング。「パシュッ」と軽快な音が響く。
ベストスコアは76。どんな練習で腕を磨いたのだろうか。

父と二人三脚で励む練習…“楽しく”の工夫がポイント

静岡市のゴルフ練習場で
静岡市のゴルフ練習場で
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大人顔負けの見事なフォーム。真剣なまなざしで練習に打ち込むのが、川村理人(かわむら・りひと)君、小学1年生だ。ベストスコアは76。

理人君:
Q.練習場には週に何回ぐらい来ている?
週に2回
Q.何球くらい打っている
100球

理人君はミスショットがとにかく少なく、放たれたボールはきれいにまっすぐ飛んでいく。

父・川村洋介さん「ナイスショット!」

理人君のコーチは、父親の洋介さんだ。日本プロゴルフ協会のティーチングプロでもある。いつも理人君の近くで、練習を見守っている。

理人君と、見守る父・洋介さん
理人君と、見守る父・洋介さん

父・川村洋介さん:
球に当てるのはすごい上手だと思います。毎日全然嫌な顔もせずに、比較的楽しくやれていると思います

ゴルフが大好きなのはもちろんだが、洋介さんも、理人君が楽しみながら練習できるよう工夫をしている。
この日は最後に、洋介さんとアプローチ対決。1球ずつ打っていき、先に30ヤードの小さな目印にボールを当てた方が勝ちだ。

30ヤードというと、27メートル余り。小さな的を狙う。打ち合うこと約10球。洋介さんは1球も当てられないままだったが、理人君は…

理人君「ちょっと待って、集中...当てろ!」

みごとな集中力で、ボールは30ヤードの標識を直撃した。

父・洋介さん「すご!やったね!」
理人君「最後の最後に当てた。いえーい」

30ヤードの小さな標識に命中させた
30ヤードの小さな標識に命中させた

大好きなゲームもそこそこに…特製“ゴルフ部屋”で特訓 自発的に学ぶ

1歳のころからクラブを握り、2歳の時には両手でスイングをし始めた理人君。楽しみながら、どんどんゴルフの腕を上げていった。
そんなスーパーキッズも、ゴルフから離れれば、4月に小学校に入学したばかりの男の子。自宅に帰ると大好きなゲームに夢中だ。

2歳の頃 ゴルフクラブを握る理人君
2歳の頃 ゴルフクラブを握る理人君

しかし、大好きなゲームも20分ほどで終了。

理人君「(ゲーム)やめる?」
父・洋介さん「うん」

理人君が向かった先は…自宅に設けた、ゴルフの練習部屋だ。

バランスクッションに乗って練習
バランスクッションに乗って練習

理人君がゴルフをやるようになったため、作ったという練習部屋。限られたスペースで体幹や距離感を鍛えられるよう、シミュレーションパターや目隠しショット、バランスクッションに乗りながらの打ち込みなど、様々な練習器具を使って工夫を凝らし、効果的な練習ができるようになっている。

理人君:
練習してできるようになったかな。(最初はバランスクッションから)振った後すぐ落ちてたよ

不安定な中でバランス感覚を磨く
不安定な中でバランス感覚を磨く

親子二人三脚で腕を磨く理人君。息子の成長に期待を膨らませる父・洋介さん自身も、理人君を指導する中で学ぶことが多く、一般の人にゴルフを指導する際に役立っているという。

父・洋介さん:
僕と理人もすごく感覚が違う。お客様も十人十色なので、彼の感覚を参考に指導すると、意外とお客さんが上手く行ったりとかすることもよくありますね。彼から学ぶことの方が多いかもしれないですね

理人君自身も、さらに実力を伸ばそうと工夫している。
2カ月ほど前から、その日にやる練習内容をノートに書きむようになったのだ。自分で打つクラブを選んだり、ミスをしたときはその原因を自分で考えたりと、小学1年生にして自発的に取り組んでいる。

子供らしい字で書かれた練習ノート
子供らしい字で書かれた練習ノート

そんな理人君に目標を聞くと…

理人君:
1位!マスターズで1位か2位。2位でも別にいい
Q.目標を達成するためには
練習めっちゃやる

憧れは松山英樹選手。どうしたらもっとうまくなるか考えながら、成長を続けるスーパーキッズ。これからの活躍に目が離せない。

(テレビ静岡)

テレビ静岡
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