ここ数年、スーパーで売り上げを伸ばしている食品があるという。ヘルシーで環境にも優しいというその食品の魅力とは…。

ハンバーグに、色鮮やかなチリコンカン、そしてなんと焼肉まで。

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原料は、なんと大豆!食感も味わいも今や大進化!
ヘルシーで環境にも優しい大豆ミートの人気に迫る。

売り上げは「3倍」…まるで"肉"のヘルシー食材

大手スーパーマーケットの精肉売場。

3年前から、大豆の食物繊維などを加工して製造される「大豆ミート」を使った商品を取り扱っている。

イトーヨーカドー アリオ札幌店 川合 英人さん:
2021年に比べ、売り上げは3割増しで推移しています

これまでは、大豆ミートと挽肉を合わせたハンバーグやメンチカツなどの惣菜が中心だったが、この店で特に売れ行きが伸びているのがこれだ。

川合 さん:
混ぜて使える、汎用性の高い大豆ミートのひき肉タイプの売り上げが伸びている

価格も味も進化 …「大豆ミート」注目の理由は"健康"

2021年から販売を開始した、ひき肉状の大豆ミート。価格は100グラム100円程と豚ひき肉と変わらない。
家庭で大豆ミートを料理に使う理由とは?

客:
肉の食べ過ぎで、健康面で問題になっていることがあります

客:
出始めのころは味に差があったと思いますけど、最近差がなくなりました

"味"についての評価が多い中、大豆ミートが注目を浴びているのは"ヘルシー"という点。

豚ひき肉に比べ、カロリーや脂質は約2分の1。肉にはほとんどない食物繊維も含まれている。

なぜ?"温室効果ガス"削減 「環境への配慮」とは…

さらに注目を浴びているもうひとつの理由が、"環境への配慮"だ。

電力中央研究所 木村 宰さん:
牛肉は1キログラムが生産され消費されるまで、温室効果ガスの排出量で14キログラムくらい排出されます

温暖化対策を研究している電力中央研究所の木村宰さんだ。
木村さんによると、牛肉などが生産され、消費者の口に届くまでに出る温室効果ガスは、豚肉1キログラムでも4キログラム。
それに比べて大豆製品の排出量は…

電力中央研究所 木村 宰さん:
それに比べ、大豆製品だと2キログラムや、それよりもっと少ないと考えられています

肉を使わない"肉料理"も続々…惣菜店でも人気に

健康のために、そして地球環境のためにと、すでに大豆ミートを取り入れている惣菜店があった。
札幌・中央区に5月オープンしたミートミートスタジオだ。お肉を中心にした店だが、肉をまったく使わないメニューもある。
そのひとつがチリコンカン。

挽肉や玉ねぎ、煮豆をトマトピューレで煮込んだアメリカ南部の伝統料理だ。
この店では、挽肉の代わりに大豆ミートを使う。

ミートミートスタジオ 小山 貴央さん:
植物由来の物なので、普段食べている動物由来の旨味などは感じられないと思う。ただ野菜のダシで煮込むので、美味しさは間違いなくでると思います

うまみが少ないという大豆ミート。
肉と半分ずつ合わせる事で、家庭料理でも美味しさがアップするという。

小山 さん:
うまみ成分を何で補っていくかが大事。肉が入る事で、当然 美味しさもあがると思います

ヘルシーさとSDGsが両立できると注目の大豆ミート。
食卓のレシピに加えてみてはいかがだろうか?

(北海道文化放送)

北海道文化放送
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